連休は、せいぜい映画でも観ましょうか・・と、朝からパルコへ。
第85回アカデミー賞で監督賞、作品賞、主演女優賞、脚色賞で
ノミネートされた作品です。

ハッシュパピー バスタブ島の少女「ハッシュパピー バスタブ島の少女」
監督:ベン・ザイトリン
出演:クヮヴェンジャネ・ウォレス、ドゥワイト・ヘンリー他
【あらすじ】
世界の果てのようなコミュニティー、通称“バスタブ”に父親ウィンクと暮らす6歳の少女ハッシュパピー。彼女は、自分には動物と会話ができ、予知能力があると信じていた。そしていつか自然の秩序が崩壊し、氷河に閉じ込められた獰猛な野獣が眠りから醒めることを恐れていた。そんなある日、百年に一度の大嵐がバスタブに襲いかかる。何とか難を逃れたハッシュパピーだったが、たった一人の家族ウィンクが重病に倒れてしまい・・・。少女の勇気と優しい野獣たちがバスタブ島に奇跡を起こす。



最初はあまり興味が無かったんですよ。てうか、観るつもりもなかった
んですよね。
ハッシュパピー2









このチラシ上部の写真だけ見て、ファンタジーものかな、
って思っちゃったんですよ。
でも、予告を観たら私の想像していたタイプの映画ではなさそう
だったので、観る事にしたわけです。


思った以上に考えさせられる映画でしたね。
花火のシーンなんかは映像もキレイで印象に残ります。

最初は「これ、いつの時代の話?」と思うような生活ぶりなんだけど
観続けていると、それが自然に思えてきてしまうんですよね。
近代的でも、衛生的でも、文明的でもないけれど、すごく生命力の
溢れた生活。
近代生活を送る“堤防の向こう”の人たちに“保護”された後の生活は
明らかに衛生的で、近代的なのにも関わらずむしろ野蛮に思えて
しまいましたから。

父娘の関係も、「やさしい」とか「甘やかす」いう言葉とは縁遠い
というか、親子なのに、お互いを尊重しているような所がありますよね。
ラストシーン、流れていく船を見送るハッシュパピーの顔が妙に
大人びて見えたのがとても印象的でした。
実際に撮影期間中に成長した(あの位の年代の子の成長は早いから)
と言う事もあるかもしれませんけど、精神的な成長を一番感じることが
出来たシーンでした。
序盤の「小さな子供」の印象は無くなっていましたから。

ハッシュパピーを演じたウォレスちゃん、さすがアカデミー賞に
ノミネートされるだけの事はありますね、って演技で素晴らしかったです。