映画を観終えて、のんびり栄まで歩いて向かったのは中日劇場。
当初は全く興味が無くて、スルーしていたのですが、
急に興味が出てきて、フラっとチケットを取った公演です。

StarS三大ミュージカルプリンスコンサート「StarS」
中日劇場 2階8列目
17:00開演、19:20終演
【出演】
井上芳雄、浦井健治、山崎育三郎






帝劇100周年のNHKの特番で3人が揃っているのを観たことが
ありましたが、あの対談がきっかけになってこのユニットが結成
される事になったんだそうです。
「あ、並びがいいなと思った」(by井上君)そうで、「何かできないか」
と3人のメーリングリストを作成したのがきっかけなんだとか。
この時井上君は3人並んだ写真を見て「俺たち韓流スターみたい」
って笑ってましたけど(笑)?


大学生の頃まではライブも積極的に通っていたものですが
行かなくなって20年以上・・・。
“ペンライトやサイリウムを持ってきて”と浦井君や山崎君が
ブログで呼びかけているのを見て、どんどん引く私(笑)。

私は天邪鬼なので「持ってきて振ってね」って言われたりすると
「・・・それは“しなければいけない”事ですか?」と思ってしまって
とたんに窮屈に感じてしまうのですよね。皆で揃ってペンライトを
振るとか、手拍子を合わせるとかも苦手で。
素直に楽しめばいいって思うんですけどねぇ。
またミュージカルも数多く観ているとは言い難く、ミュージカルナンバー
も知らない作品が多いだろうしなあ・・・と思ったり。
なので、2階席の限りなく最後列に近い所で、恐る恐る様子見(笑)。

諸々不安はありましたが、蓋を開けてみたら歌は素晴らしいわ
MCはバカ受けだわで、本当に楽しかった!今年一番のエンタメ!
とりあえず、このエントリーでは歌や曲の部分についての感想を中心に。
MCも面白すぎたので、別のエントリーでまとめました。
セットリストは下部に。

帰宅後AmazonでポチったStarSのCDを聞きながら・・♪
あ、ちなみに私はペンライト・サイリウムは持たず・買わず・振らず
のまま拝見致しました(笑)。


【StarS セットリスト】
・Gleam(オリジナル) 全員
・You Can't Stop the Beat(ヘアスプレー) 全員

〜MC〜
・Introduction〜ダンスオブヴァンパイアより
・世界の王(ロミオとジュリエット) 浦井&山崎
・夢やぶれて(Les Misérables) 井上
・サラへ(ダンスオブヴァンパイア) 浦井&山崎

〜MC〜
・最後のダンス(エリザベート) 井上
・闇が広がる(エリザベート) 全員
・影を逃れて(モーツアルト!) 全員

〜MC〜
・Defying Gravity(WICKED) 井上&浦井
・Today 4 U(レント) 山崎
・Welcome to Burlesque(Burlesque/映画) 井上
・Midnight Radio(ヘドウィグ&アングリーインチ) 浦井

〜MC〜
・We Are Young(ファン) 浦井
・Born This Way(Lady GAGA) 山崎

〜ダンサータイム〜
・Blue Fish(オリジナル) 全員
〜MC〜
・今ここにいること(オリジナル) 全員
・Shake It Out(Florence + The Machine) 全員
・Bridge Over Troubled Water(サイモン&ガーファンクル) 全員
・This Is The Moment(ジキル&ハイド) 全員

アンコール
・Gleam(オリジナル) 全員



サイリウムやペンライトを光らせるのは“今でしょう!”という
ナレーションの後にオープニング。

やっぱりこの3人だったら歌については本当に安心していられます。
踊っても音程がブレたりする心配はまず無いですから。
大昔の浦井君の映像をYoutubeで拝見した事がありますが、
決して「うまい!」と思う程ではなかったのですよね。
きっと努力されたんだろうなあ、と思います。
大学で声楽を勉強をしてきた2人と一緒に歌っても遜色ないですから。

ただ、井上君の声量が突出している事と、少し声質が違うなあ
と思ったりはする事が多々あって、良し悪しではなくて、やっぱり
井上君はちょっと他と違うなあ、と改めて思ったりもしました。
それに対して、浦井君と山崎君は声も似ていますね。

前半はミュージカルナンバーが続きますが、私自身があまり
リピ観をしない作品や観たことのない作品だったりするので
あまりよく分かりませんでしたが、「闇が広がる」は、本当に素敵でした。
本来はルドルフとトートの歌なのですが「ルドルフとトートと、こいつ
誰だの3人(笑)」
で、順番に持ち回りで役替わりをしながら歌います。
井上君、浦井君はルドルフ経験者で、山崎君はエリザに出ていない
ので「こいつ誰だって言うと、お客さんがみんながボクを見る・・(山崎)」
で笑わせていましたがやっぱり井上&浦井の組み合わせが一番
好きだったかもしれない。

そして「過去ではなく、今後を見て」と言う事で、自分たちが出演した
事のない作品のナンバーを・・・と3曲。
井上君は「いくらでもボクは体を緑色に塗るんですけどね、性別的な
問題やらカンパニー的な問題で(笑)、出演出来ないものですから」

ウィキッドの中のナンバーを紹介。

でも、この曲よりも井上君の「Welcome to Barlesque」良かった。
映画も観ましたが、これはシェールが歌う曲で、哀愁があって
とてもいいナンバーなんですよね。
色気があるかどうかはまあ、分かるような分からないような、だけど
井上君はこういうナンバーもモノにしちゃってるな、と。

山崎君のソロはレントから「Today 4 U」。
中日新聞夕刊に2日連続でドドーンと掲載されたインタビュー記事で
浦井君は「育(三郎)だと生きる喜びに聞こえる」とこの曲を表現して
いましたが、本当にそんな感じでした。「2階・3階のみんな!」
言った直後に「あ、3階無かった」と言っていたのが可愛かったです(笑)。
(その後のMCで井上君に突っ込まれいていたのは言うまでもない。)

浦井君が歌ったのはヘドウィグのナンバー。
ヘドウィグは映画も舞台も観たことありますが、浦井クンのイメージ
とは全く違う!と思っていたのだけど、なかなかどうして、これが
情感たっぷりで、すごく良かったのも驚きでした。

逆にレディ・ガガの曲は、ちょっとこのメンバーにはどうかなあ・・
というか、この曲が一番ピンとこなかったです。

基本的にソロナンバーでも「一人が歌っていても、後ろに座っていたい
一緒に出ていたい」
そうで、ダンスで参加したり、コーラスで参加したり
って言うパターンが多くて、見どころもタップリです。
いまどきのミュージカル俳優はダンスも普通にお上手で驚きます。
特に浦井君はダンスも張り切っていて、なんかSMAPの中だったら
中居君みたいな感じでした(笑)。
そして改めてセットリストを見ると、彼らが「みんなが楽しめるように」
曲順や選曲をすごく考えたんだろうなあ、というのが伝わって来ます。
「いつもは甘い曲とか歌い上げるナンバーを選びがちなんだけど、
今回はみんなが元気になるようなものを極力選んだ」
とも言っていましたし。
(ここで浦井クンは“活力”“活力”を連呼し、二人に突っ込まれると「ボク、漢字も書けるよ」
とか言い出してました(笑))


オリジナルナンバーも耳馴染みのいい、聞きやすいものが多いです。
ちょっとスイートな感じの曲かな。
「今ここにいること」は何パターンかの歌詞があったそうですが、
なかなか“これだ”と言うものが無かったため、「じゃあ僕書きます!」
と浦井君が宣言して、一晩で書き上げたのだそうですが、
「このままじゃ使えないなぁ(井上)」と言うようなものだったそうで(笑)、
結局ボツだったんだとか。
あまりにプリンス感を出したものではなく、できるだけ等身大の自分を
出せるようなものにしたかったんだそうです。

そして、ラスト前に「明日に架ける橋」にオリジナルで日本語の歌詞を
つけて歌ってくれました。
私は個人的にこの曲に思い入れがあります。
17歳ぐらいの時に、野外のオールナイトコンサートに行ったのですが、
夜から雨に降られていたのに明け方に雨が上がり、朝日が昇るころ
アコースティックギターで歌ってくれたのがこの曲だったんですよね。
あれから20年以上経って、また違うアレンジを劇場で聞いてるなあ
なんて思うと感慨深くて。
3人のハーモニーも美しくて、とても心に残りました。

そして最後は「This is the moment」。
この曲も最後に合いますよね〜。

そしてアンコールではオープニングと同じく「Gleam」で。
どちらかと言うと、客席もちょっと空気を計り兼ねていた・・みたいな
冷静な雰囲気が前半はあったのですが、この頃になるとすっかり
楽しんでいるっていう空気が溢れていました。
その後もカーテンコールでもう1度出てきてくれまして、

浦井クンが「I Love 名古屋!」
井上クンが「Me,too!」
山崎君が「私もです!」
と言って引っ込んでいかれました(笑)。

「また必ず名古屋に来ます」と言ってくれましたので、それがいつに
なるのかは分かりませんが、その時もまた是非参加して、
曲を楽しみつつ、浦井爆弾で笑えるといいなあ〜。
その時にはもう少し分かるミュージカルナンバーが増えるといいけど。

本当に楽しくて、これぞエンタメ!って感じでした。
中日劇場って2階が思った以上に観やすくて良かった。日曜日に
予定が入っていなかったら、もう一日追加で行ってしまいかねない
位に満足度が高かった作品でした〜。