天海姐さん好きの私としては、楽しみでないはずがない(笑)。
初日は絶対に行きたいと思っていましたが、業務繁忙で
1日有給のつもりが、半休がギリギリ。行けるのか?

蒼の乱劇団☆新感線春興業いのうえ歌舞伎「蒼の乱」初日
東急シアターオーブ 11列(8列目)
18:00開演、21:50終演
作:中島かずき   演出:いのうえひでのり

出演:天海祐希、松山ケンイチ、早乙女太一、 梶原 善、森奈みはる、粟根まこと、高田聖子、橋本じゅん、平幹二朗、右近健一、河野まさと、逆木圭一郎、村木よし子、インディ高橋、 山本カナコ、礒野慎吾、吉田メタル、中谷さとみ、保坂エマ、早乙女友貴、川原正嗣、武田浩二
【あらすじ】 
時は平安時代。都では
貴族たちが贅沢三昧にくらし、地方の民たちは重税に喘いでいた。あるとき、左大臣の屋敷で未来を占っていた渡来衆の一団が、国家大乱の卦を出したことを口実に捕えられようとしていた。追い込まれた蒼真(天海祐希)と蒼真の親友、桔梗(高田聖子)は、将門小次郎(松山ケンイチ)という若者に救われる。3人は都を後にしたが、大盗賊、帳の夜叉丸(早乙女太一)が現れ、蒼真達を海賊・伊予純友(粟根まこと)のもとへと連れていく。純友は、実は蒼真たちにとっては渡来の仲間だった。彼は小次郎に反乱をそそのかすが、彼らは小次郎の故郷、坂東に戻っていく。坂東では小次郎の叔父と国司、その妻・邦香(森奈みはる)らに民は苦しめらていた。小次郎は“生涯の友”である相棒・黒馬鬼(橋本じゅん)と共に彼らを蹴散らすと、再び夜叉丸が現れ、小次郎を蝦夷の大王・常世王(平 幹二朗)に引き合わせる。小次郎は反乱軍の長となり“将門新皇”として朝廷と戦うが、ある出来事をきっかけに失踪。そこで妻である蒼真が“将門御前”と名乗り、反乱軍を率いていくことになるが……。



・・・職場の仲間や上司の協力もあって、無事観劇!
元々芝居にハマるきっかけが「阿修羅城の瞳」(のDVD)だった
私にとって、、いつかいのうえ歌舞伎に出る天海さんを生で観る!
というのはずーっと夢でした。表現がオーバーですが(笑)。
それが叶ったのだから、ただでさえ嬉しいのですが、
心筋梗塞で降板をされたりして、もう舞台そのものに立たれる
事は無いのではないか?と危惧していたので、嬉しさ200%。

ただ、お体は心配でしたけどね・・・。

全体のザックリした感想は追記にて。
あと3回観る予定があるので、追々書いていきたいと思います。

上演時間シアターバー












上演時間が3時間20分ぐらいだったら、速攻で新幹線で帰ろうと
思ったのですが(最終の新幹線は22:00東京駅発)、3時間50分・・・。
どう頑張っても無理なので、夜行高速バス決定です。
元々そのつもりでしたが、最近残業で疲れめなので、日帰りで
帰れるものなら、帰りたいなーと思ってたんですが。

シアターバーでは「空の風」と「草の海」というオリジナルドリンクも。
バカバカしい程行列だったので私は飲みませんでしたけど。
このドリンク名は舞台を観れば、納得できます。

久しぶりだなあ・・、いのうえ歌舞伎。
いのうえひでのりさん演出の舞台は何作もありましたが、やはり
新感線公演はちょっと別格ですもの、私にとっては。





これは平将門の乱の史実をベースにしたフィクションです。
でも日本史がチンプンカンプンな私でも十分ついていけました。

「1幕の主役はマツケン、2幕の主役は天海さん」って感じでしょうか。
正直言うと、もう少し天海さんの見せ場を期待していたんですが
思ったよりも出番は多くなかった印象です。
(多かったら多かったでお体が心配だし、もしかしたら、
体調を考慮した脚本になっているのかもしれませんしね)

とはいえ、蒼真の登場シーン。扉が開き、ポーズを取った天海さんが
スポットライトを浴びた様子は、本当に息をのむほど美しかった。
これで本当に45歳ですか?と思いますよ。
やはり背が高い、手が大きい(笑)、姿勢がいい・・と、とにかく
舞台で映える、華がある。コメディっぽいシーンもありますし
歌も踊りもあって「天海さんならでは!」なシーンは随所にあります。
ただ、今までになく痩せていらっしゃって、公演初日から
こんなにガリガリで大丈夫かしら?って少し心配になってしまう。
(彼女が走ったり踊ったりするたびにハラハラしちゃってねぇ・・)

1幕は純真だけど無鉄砲で単細胞の小次郎中心に話が進み
蒼真は非常に大人しくて、役としてはあまり印象に残りません。
“弱い”役も映画やドラマで何度か拝見していますが、やはり
どうもシックリ来ないというか、良さが生きていないというか。
小次郎も頼りがいがあるんだか無いんだか分からない設定だし
「あれー、主役は蒼真じゃなかった?彼女の国作りの話じゃなかった?」
と思ったりしたので、今後どうなるんだ?と思いながら観てました。

2幕で“将門御前”となってからは、凛々しくてイメージ通りで
“私の期待していた天海さん”でした。ちょっとこの変わり方の
ふり幅が広すぎて違和感ありましたけどね。
もっとこういう天海さんが観たかったなあ。
小次郎が朝廷軍の副将軍になって以降は非常に流れもよく
彼の人間的な魅力も理解できるようになったのですが
そこまでがどうも流れが良くない感じがするのは私だけかしら。

あとラストの“草原”でのシーンの舞台美術が素晴らしかったです。
本当に草原で草が波をうっている中に蒼真が佇んでいると
思えるんですよ。この美しさは残念ながら前方席では
堪能しきれないかもしれませんね。ここは一度2階から観たい!
その中でたたずむ天海さんが美しいこと!。またここでの
独白で今までのモヤモヤが少し解消されたような気がしました。
私もそれまで「蒼真は本当に小次郎を好きだったの?自分の
過ちを正したいだけで、結婚したんじゃないの?」って
思っていましたからね。
決してハッピーエンドとは言えない、やるせない部分もあります。
権力に対しては、何者も無力なのか?と思わずにいられない。
でもこのシーンが影響してか、爽やかな作品っていう印象でした。

私が新感線を生で観始めたのが「吉原御免状」。
ちょうど“いのうえ歌舞伎第二章”と言い始め、シリアス路線に
突入した頃なので、これだけ歌が多い“いのうえ歌舞伎”は
私にとっては新鮮でした。

次回以降に他のキャストの方についても書きたいと思いますが
やはりこの2人の事については書かねばなりますまい。
早乙女太一君と、弟の早乙女友貴君。
太一君は今までにない、明るい(というかフランクというか)な
設定が新鮮で、友貴君はニコリともしないのが印象的。
この二人の殺陣は、太一君の新春公演で観てはいますが、
あの時よりも遥かにすごかった。
盆を回しながら、しかも敢えて段差のある所で、その段差を
使いながらの殺陣の素晴らしい事と言ったら!
絶対に見応えがあるだろうな、と思ってはいましたが、
私の想像以上でした。

あとは、じゅんさんですね(笑)。
思わず幕間でツイートしましたが、まさか“馬”だったとは(笑)。
でも、これが何気に重要な役どころなんです。
“何が正しいのか”を見分けるリトマス試験紙のような役まわり。
切なさまで感じさせる“馬”なんて、じゅんさんでなければ
出来ない役だと思います(笑)。←めっちゃ褒めてます


カーテンコールは3回。
2度目のカーテンコールでは皆と一緒に頭を下げた天海さん、
ふと見ると頭を下げながら、両手で小さなガッツポーズを
作っていらっしゃいました。これが今の素直な気持ちなんだろうなー
って思わず思いましたよ。
(その後袖に入る時には思い切り「オス!」ってポーズしてました。)
そして3度目のカーテンコールではちょっと泣きそうな顔に
なりましたが、唇をギュっと噛んで、耐えていらっしゃるようでした。
色々ありましたもんね、無事に舞台に立てて、初日を無事に
終えられた感慨はひとしおだろう、と推察いたします。
私自身も、また舞台の天海さんが観れて、本当に嬉しい。
色々な無理をおしてでも観に来て、やっぱり良かったです。

正直ちょっと期待しすぎちゃったかなーと思う部分もありましたが、
でもチケットを買ってあるあと3回の観劇、楽しみです。
次は東京千秋楽!