今日は二本立てで観ようと思っていたうちの1本目はこれ。
珍しく原題をストレートに訳した邦題ですね。

マンデラ マンデラ 自由への長い道
監督:ジャスティン・チャドウィック
出演:イドリス・エルバ、ナオミ・ハリス、トニー・キゴロギ
【あらすじ】
アパルトヘイトにより黒人たちがその圧政に耐えていた南アフリカ共和国。弁護士として働いていたネルソン・マンデラは、そんな状況に疑問と怒りを覚え、反アパルトヘイト活動に身を投じる。やがて指導者として活躍するのだが、当局から目を付けられた彼は国家反逆罪で終身刑となってしまう。だが、決して衰えることのない闘志を持って民衆や世論を動かし、27年もの獄中生活を経てアパルトヘイト撤廃へと突き進む―。




私はそこそこの本数の映画を観る方だとは思いますが、
そのチョイスは間違いなく偏っているという自覚はあります(笑)。
私が観る映画には2タイプあるんですよね。

一つはエンタメとしての魅力がある作品。
そしてもう一つが知識欲から観てみたいと思う作品。

一般常識というか、歴史だったり国際情勢だったり、
いい歳なんだから、それ位知っていないと恥ずかしいでしょ?
と思うようなことも知らないので、その部分を扱ったノンフィクション
や実在の人物を描いた作品は、無意識のうちに選んでいます。

これもそんな作品。
もちろんマンデラ氏の事は知っていますし、反アパルトヘイトで
有名で、南アの大統領を経験し、確かノーベル平和賞を取って
最近亡くなられたんですよね?
・・・でも、そんな事ぐらいしか知らないんだよなぁ・・・。

思ったよりも客席はガラガラ。あらら?

 
 
 
マンデラ氏の自伝をベースにしている作品なのですね。
私が(勝手に)思い描いていたマンデラ氏とは違う面が多くて
とても興味深く観ることが出来ました。

ノーベル平和賞を取るぐらいだから、勝手にマンデラ氏の事を
神様のように(笑)よくできた人だと思ってましたが、色々な事があって
晩年のマンデラ氏になったのですね。

平和を訴えていた人だという印象があったので、テロ活動をやって
暴力には暴力で応えていた時代があったというのが意外でした。
(浮気をしたり、家庭を顧みない頃があったり・・ね)
そういう“闘士”としての顔と、晩年の穏やかな顔の違いで
(メイクの力もあるが)時間の流れを感じることが出来るのは
見事だなあと思います。
それに伴い、ネルソンとウィニーに出来てしまう深い溝もね〜・・・。
 
それにしても、知識としては知っていたはずのアパルトヘイトも
ビジュアルで観ると、あまりのひどさに言葉を失いますね。
そして、投票を喜ぶ南アの人たち。
私たちにとっては当たり前の投票権も、大きな代償と時間を掛けて
獲得した権利なんですよね。
そのありがたさ、私たちは忘れちゃってるな〜。

見応えがあって、観てよかった!と思える1本でした。
考えさせられることも多かったけどね。