先にソワレのチケットを押さえていた事と、マチネで他に観たい
作品が無かったので、それならば・・と浅草にやって参りました。
新春浅草歌舞伎は、スケジュールさえ合えば観たいなと
思っていますし。

新春浅草歌舞伎「『新春浅草歌舞伎』第1部」 浅草公会堂 2列目
11:00開演、13:55終演

 お年玉〈年始ご挨拶〉
一、春調娘七種(はるのしらべむすめななくさ)
二、一條大蔵譚(いちじょうおおくらものがたり)
   奥殿
三、独楽売(こまうり)




本当に世代交代を実感する顔ぶれですね、頼もしくもありますが。


浅草歌舞伎に来ると「ああ、年明けなんだなあ」と思うようになりました。
お正月らしい〜

これが「お年玉」の担当表(っていうのか?) 
お年玉
今年から2名一組で挨拶をするように変わったそうです。



 
お年玉〈年始ご挨拶〉
 坂東 巳之助
 中村 米 吉

 特にお目当ての俳優さんがご出演と言う訳じゃないので、
 どなたでも構わなかったのですが、今回はこのお二人。
 「さすがにもう話すことがなくなってきた」と言う事だったので
 巳之助さんが出演される演目を引用して、実演販売を・・・と。
 独楽売とは、今の時代ならテレビショッピングや実演販売
 みたいなものなので、とのこと。

 パンフレットやグッズ等について軽快に説明されていました。


   
一、春調娘七種(はるのしらべむすめななくさ)
 曽我五郎 尾上 松 也
 静御前 中村 児太郎
 曽我十郎 中村 隼 人

 以前から「お正月には曽我狂言を上演する」という習わしになっていた
 そうで(イヤホンガイド情報)、この演目はまさに“お正月らしい”演目
 という事になります。“七草”を扱っていますしね。
 宮中でお正月上子の日に七種類の若菜を天子に奉るという慣わしが
 あって、その若菜を摘みに出るというシーンもありますが、それが今の
 「七草粥」の起源なんだとか(これもイヤホンガイド情報)。
 
 とにかく華やかな演目ですね。
 血気盛んでガタイの良い曽我五郎に、優しい雰囲気の曽我十郎
 そして静御前。何故かは知りませんが、この3ショット(笑)。
 まあ、華やかだから良しとしよう、って言う感じでしょうか。

 3人並ぶと松也丈のガタイがしっかりしているのが分かります。
 見得をきると丁度視線の先に私の席があったりしたので、少し
 ドキっとしてしまいましたわ(笑)。
 


二、一條大蔵譚(いちじょうおおくらものがたり)
 一條大蔵長成 中村 歌 昇
 常盤御前 中村 米 吉
 八剣勘解由 中村 吉之助
 鳴瀬 中村 芝のぶ
 お京 中村 児太郎
 吉岡鬼次郎 尾上 松 也

 この演目を観るのはこれで4回目。1度目は2009年の浅草歌舞伎でしたが
 歌舞伎を観はじめたばかりで、理解に至らず(笑)。だから実質的に3回目。
 今までは「檜垣茶屋」と「奥殿」で観ていたのですが、今回は「奥殿」だけ。
 すると、作品としての印象も大きく変わりますね。

 今までは一條大蔵卿が阿呆のフリをしていたけど実は・・という所が
 見せ場って言う感じなので、やはり大蔵卿が主役、と思っていたのですが
 今回は常盤御前の存在感が大きかったですね。
 単に「檜垣茶屋」に常盤御前の出番がないから、という事もありますが。

 それにしても米吉くんったら・・!と言いたくなるぐらい可愛らしかった。
 おっとりしていて、いかにもお姫様・・って言う感じです。
 ちょっと幼いようにも見えましたが、実際に常盤御前は23歳という年齢
 だったらしいので、そう考えれば年相応。
 でも鬼次郎に責められた時にふと見せた表情が良かったのですよ。

 尾上松也丈はこうやってみると貫禄があるというか、やはり「お兄さん」
 だな、と思います。
 演技をしていない時、他人のセリフを受けている時がやっぱり違います。

 面白かったけど、個人的にはこの演目は「奥殿」だけじゃなくて「檜垣茶屋」と
 セットで観たいところですね。時間的に浅草歌舞伎では難しいでしょうが。
 


三、独楽売(こまうり)
 独楽売千吉 坂東 巳之助
 芸者 中村 米 吉
 雛妓 中村 鶴 松
 同 中村 梅 丸
 茶屋女房 中村 芝のぶ
 独楽売萬造 中村 種之助

 歌舞伎で上演されるのは60年ぶりなのだとか。
 舞踊はあまり得意ではないのですが、これは面白かったな。
 江戸の風俗が垣間見れるようです。こういった行商も一つの
 エンターテイメントというか娯楽だったのかしらね。
 深く考えず、単純に楽しめる作品だな、と思いました。
 獅子舞も出てくるし、お正月ムードも満点。何で60年も上演が
 途絶えちゃっていたのか、逆に不思議。

 それにしても驚いたのは米吉君です。
 「一條大蔵譚」で“おっとりした幼い印象の姫君”を演じているなーと
 思ったら、この作品では“色っぽい芸者のお姉さん”になってる!
 すごいな、この人(笑)。

 鶴松君も頑張ってました。
 中村屋さんの舞台じゃない作品に出るって珍しいみたいですが
 同じ若手俳優さん達と一緒に頑張って頂きたいです。

 
今回はなかなか希望する席が残っていなくて、花道寄りだと1階の後方席か
花道よりも下手の席(どぶ側)の前方席か・・という究極の選択。
いつもなら1階の後方席を選ぶのだけど、お値段の手ごろな公演で
一度どんな風に見えるものか、と思ってどぶ側の席を選んでみました。

確かに役者さんの背面を見るようになるシーンも多いので、お値段の高い
大歌舞伎だとちょっと・・ですね。
でも今回はリーズナブルな公演だし、極端に真後ろを見ることになるような
シーンのない演目だったし、花道の真横で臨場感もあったので
まあ良かったな、と思います。


世代交代しても、新春浅草歌舞伎は今後も続けて行ってほしいと思うし
来年以降も可能な限り、応援の意味も込めて観に来たいな、と思います。