松竹座から移動して、梅田芸術劇場。今日は大楽でございます
別に狙ってたわけじゃないんですけど(笑)。

ボンベイ「ボンベイドリームス」梅田芸術劇場 10列
17:00開演、20:00終演、スペシャルカーテンコール15分
作曲:A.R.ラフマーン   作詞:ドン・ブラック
脚本:ミーラ・サイアル   演出・訳詞:荻田浩一
出演:浦井健治、すみれ、加藤和樹、朝海ひかる ほか 
【あらすじ】 
アカーシュはボリウッドの映画スターを夢見る青年。彼の住むボンベイのスラム街は、再開発で一斉撤去の危機にある。それを回避しようと弁護士のヴィクラムが彼らの元を訪ねるが、アカーシュと幼馴染のスウィーティの対応は冷ややかだ。そんな中、スウィーティは女性を食い物にする美女コンテストの会場で抗議活動をする計画をたてる。それを聞いたアカーシュはテレビ出演できるチャンスと、一緒に現場へ。コンテストはスウィーティたちによって滅茶苦茶になるが、アカーシュは、混乱の中、撮影に来ていたTVカメラの前で、絶好のチャンスと歌い踊りだすのだった。その場には映画監督を目指すプリヤもおり、彼女に一目ぼれをするアカーシュ。そしてその放送を観ていたプリヤの父で映画プロデューサーのマダンはアカーシュを気に入り、映画出演をさせることを決める。相手は大スターのラニ。チャンスを掴んだアカーシュは一躍人気者になり、スターへの道を駆け上がっていくのだが、そこには、大きな代償が待っていた…。 



正直、舞台としての興味は殆どなくて、浦井君が出演するから・・
という理由での観劇です。地元公演があったとしても
浦井君が出ていなければまず確実にスルーしていたと思います。
インドのミュージカルなんて全く想像がつかない。
看板
梅芸名物の大看板はなかったので、こちらをパチリ。
感想は↓。




 
最近はボリウッド映画を観る機会も増えたし、ボリウッド映画と
一口にいっても、いろんなタイプのものがあるんだなあ・・というのが
分かってきたので、あまり偏見はないつもりでしたが、でも
ミュージカルとなると、どうなんだろう?と思っていたのも事実です。

実際観てみて、素直に楽しかったです。楽曲が良かったなー。
曲を担当された A.R.ラフマーン氏は今回初めて名前を覚えましたが
調べてみると今まで観てきた映画の中でも、何曲も楽曲提供を
されているんですね。インド映画に限らず。
とてもノリの良い曲もあれば、インド的なエキゾチックな音階の曲もあるし、 
日本人が好むようなメロディアスな曲もあってバラエティに富んでいました。 

ストーリーは、ミュージカルらしいというか、素直な作品、と言う趣き。
単に楽しいだけではなく、インドにおける社会問題であったり
人として大切なモノは何なのか、という事についてもまっすぐに
描いている、という印象です。 もっとお気楽なミュージカルかしら?と
勝手に思っていたので、そういう意味では見応えありましたね。
ただ、目新しさは無いというか、どこかで観たことのあるような
シーンの組み合わせ、という感じがしたのも事実ですが。

印象に残っているのはやっぱりスウィーティーかなあ。 
川久保さんは初見ではないようですが、残念ながら記憶になく・・。
最後の最後まで“人を信じる”という点では揺らぐことが無かっただけに
ああいう最期を迎えたというのが、哀しい。
でも、スゥイーティーという存在がこの舞台の一つの柱だったと
思う程、重要な役どころだったと思います。
スペシャルカーテンコールでは、アカーシュによるスゥイーティーの
お姫様だっこを観ることが出来ました(笑)。

そして、朝海ひかるさんも良かったなあ。
以前拝見したのが「エリザベート」のシシィ。悪くは無かったのだけど
彼女の良さだという踊りを堪能するような役ではなかったのでね。
キレイで(顔ちっちゃいっ!)プライドも気位も高い売れっ子スターのラニ
というのが、またハマリ役でしたが、ダンスも素敵でしたね。

プリヤを演じたすみれさん。
正直、「二都物語」の時の印象があまり芳しくなかったので、今回も
どうなん?と思ってはいたのですが、あの頃から比べると日本語が
ネイティブに近くなり、あまり違和感を感じることもなかったし、歌も
前回より安定していたように思います。うん、彼女じゃなければダメ
っていう訳じゃないけど(爆)、でもすみれさんで良かったですよ。
このプリヤとアカーシュが結ばれそうで結ばれない・・というのが、
保守的なインドらしいなあ・・とは思いますし、決してプリヤ(女性)の
社会的地位が高くない、というのもインドらしいな、と思いますね。

少し気の毒だったのが弁護士のヴィクラム(加藤和樹)ですね。
悪徳弁護士というほど“悪人”ではなく、“残念な人”のカテゴリー。
スゥイーティーを殺してしまって、追い込まれていく様子を見ると
虚栄心も自尊心も高いけど、逆に言えばそれだけであって、
根っからの悪人ではないことが分かるし、ああいう最期になると
分かってはいただろうけど、きちんとプリヤにすべてを打ち明けよう
とするのが、彼にとってのJourney Homeなんだろうな、と思いました。

“空”という意味のあるアカーシュを演じたのが浦井君。
自由に、楽しそうに活き活きしている所はまさに自由奔放なスラムの
若者だし、スターとしてキラキラしている様子も映えるし、女性を
口説くシーンもそれなりにサマになっていました←すっかり母親目線(笑)。
歌もダンスも多くて、見応えもありましたねー。
個人的には、初めての映画「ダイヤモンドの原石」のシーンでラニに
踊りながらやっつけられるシーンがツボです(笑)。
曲の中では“Journey Home”がやっぱり一番好きだったかなあ。

カーテンコールのご挨拶では「袖でみんなで顔を見合わせて」とか
意図の読めない話しを始めてしまったので、ああ・・また話しの
着地点を考えないまま話し始めちゃったよ・・と思ったのですが
「今回の出演者皆を今後もよろしくお願いします」とキッチリ最期を
〆たご挨拶ができていて、少し頼もしく感じられた浦井君でした(笑)。


スペシャルカーテンコールは5曲。
“カーテンコール”というか、劇中歌5曲を唄ってくれるミニコンサート
って感じかな。楽曲が素敵なものが多かったので楽しめました。
まあ・・・・私は何かを強制されるとか、“皆と同じことをせねばならない”
と言う状況を素直に楽しめない天邪鬼なので、どうやら踊りを
皆で踊るらしい、という事はTwitterで見聞きはしておりましたが、
事前に予習しよう等という殊勝な気持ちは皆無。
当然踊ったりはしませんでした〜(笑)。でも楽しかったです。
(休憩中にタブレットで予習している人がいて驚きました)

以前の私なら観ることは無かったであろうカテゴリーの舞台でしたが
実際に観てみると面白くて、実際に自分で観てみないと分からないなー
と今回改めて思ったのでした。