今日は京都!南座です。
名古屋から京都は新幹線に乗れば50分もかからず、よっぽど
豊橋に在来線で行くよりも早く到着するのですが、なかなか機会が無く・・。
ここで舞台を観るのは、2度目ぐらいじゃないでしょうか。

花形歌舞伎「三月花形歌舞伎」京都南座2列
午前の部
一、歌舞伎十八番の内 矢の根(やのね)
二、歌舞伎十八番の内 鳴神(なるかみ)
三、流星(りゅうせい)
 






花形歌舞伎は好きですし、演目もお値段も、時間帯も魅力的(笑)。
という事で、今日は一日南座にお籠りです。
桜が本格的な季節ではないけど、いわゆる春休みシーズだからか
京都はものすごい人。
っていうか、京都はいつも凄い人ですが(笑)。






一、歌舞伎十八番の内 矢の根(やのね)
 曽我五郎時致   中村 歌 昇
 大薩摩文太夫   中村 隼 人
 曽我十郎祐成   中村 種之助

これは初見の演目です。曽我ものですね、お正月は終わってますが。
お節づくしと言われる台詞があるとのことですが、これは私ごときは
イヤホンガイド無しでは、なかなか楽しむのは難しいな(笑)。

初見なので他の曽我五郎と比較する事はできませんが、まだ
若くて無謀なところもある若者っていう雰囲気は出ていました。
馬に飛び乗るときは身軽でしたよね。

 

二、歌舞伎十八番の内 鳴神(なるかみ)
 鳴神上人      尾上 松 也
 雲の絶間姫     中村 米 吉

さすがの私でも、この演目は何度か観たことがあります。
雲の絶間姫が米吉丈というのは、何となく想像がつくのですが
鳴神上人が松也丈かあ、どんな感じだろうなーと思っていました。

先日読んだ本の影響もありましたが、とても楽しかったです。
平たく言えば“女スパイ”の話ですが、今まで観たより一番
“スパイ”っぽかった(笑)。気を許していない、常に相手の動向を
気にしている・・という感じが良く伝わってきて。

そして、鳴神上人と雲の絶間姫の二人のシーンが、なんだか
すごく色っぽいというかエロく見えて仕方なくて(実際に際どいし)
思わずドキドキしてしまった(笑)。ここまでエロく見えたのは初めて。
何でかなあ、今どきっぽい雰囲気でもあったのかな?

可愛いだけじゃなく、したたかな米吉丈の雲の絶間姫も良かったし、
実は単細胞な松也丈の鳴神上人も良かったなあ。
「僕は女形だったから」と少し前のテレビで話していたけど
結構ガッシリしているように思うし、私自身が立役で拝見する
機会が多かったので、違和感はなく、むしろ舞台映えしていて
とても良かったです。



三、流星(りゅうせい)
 流星   坂東 巳之助
 牽牛   中村 隼 人
 織女   尾上 右 近


これは初見の演目でした。
隼人丈と右近丈は見目麗しいのですが、巳之助丈の独壇場
なんですね。
三津五郎丈がお亡くなりになって間もなかったので、登場時には
「大和屋!」の声も掛かっていましたし、会場全体が声には
ならないけど、温かく見守る雰囲気に包まれていました。

舞台上ではそんな雰囲気とは関係なく、思いっきりKYぶりを
発揮させる流星をコミカルに演じていらっしゃいました。
でも本当に三津五郎丈ソックリに思う事が度々あって・・・。
きっと、これから巳之助丈を観て三津五郎丈を思い出すことが
何度もあるんだろうな、勘九郎丈みたいに・・と思ってしまいました。