今日は会社の入っているビルの全館停電日。
ビルに出入りする事すら出来ないため、むしろ仕事の事は
割り切って、休日を満喫することが出来ました。
(だからこそ、ここ数日が忙しかったのもまた真なり・・なんですが。)
まずは2月より放置しっぱなしだった髪をバッサリ切ってスッキリし
お友達とうどんランチを摂った後で劇場に向かいました。

デスノート「デスノート THE MUSICAL」大楽
愛知県芸術劇場大ホール6列(最前列)
13:00開演、16:00頃終演
音楽:フランク・ワイルドホーン  演出:栗山民也
出演:浦井健治、小池徹平、弥海砂、前島亜美、夜神粧裕、濱田めぐみ、吉田鋼太郎、鹿賀丈史 他
【あらすじ】 
死神リュークが落とした「デスノート」を拾ったのは、成績優秀な高校生・夜神月であった。半信半疑ながら恐る恐るそのノートを使った月は、実際に人の死を目の当たりにし、恐怖を覚える。しかし、自分が理想とする社会をつくるため、デスノートを使って凶悪犯を粛清していく決心を固める。一方、犯罪者が次々と死んでいく不可解な事件を解決するため、世界の迷宮入り事件を解決してきた「L」という謎の人物が動き出す。テレビを通じて「犯人を絶対に捕まえる」と宣言したL。そしてその挑戦を受けた月。ここから二人の壮絶な戦いが始まっていく・・・。 
 

この作品は東京で1度観ておりますが、観切れちゃうわ、2階だわで
全体の雰囲気を掴む・・ぐらいだったのですが、今回は最前列。 
もっと上手側が良かったけど、そこまで言うのは贅沢ですから(笑)。
カッキーも居る
東京でもあったカットオフですが、出演していない柿澤君のものも!
昨日、地方公演には出演しない柿澤君が日帰りでマチソワを観劇しに
名古屋に来たと本人のツイッターやら共演者のツイッターで
知ったのですが、それで今日は一緒に並べることになったのでしょうか。
東京でも(ダブルキャストなので)この二人が並んで展示してある事は
無かったでしょうから、レアと言えばレアなのかな(笑)。

それにしても開場前の人の多いこと!
こんなに賑わった芸文は久しぶりなんじゃないかしら。
客席も今回は5階席まで埋まってました。昨夜は3階でも空いていた
らしいですから。多くの方が遠征でいらっしゃたようですしね。

何となく思ったことなどは追記にて。




今回は表情が良く見える席だという事もありましたが、浦井ライトの
雰囲気に圧倒された気がします。
これは私が浦井クンが好きだからと言う贔屓目なしで(笑)。

オープニングは「普通の高校生」を演じるようにと栗山さんからの
指示があったと聞いているのですが、普通・・かなあ(笑)。
かなり尖ってるんですけど(笑)。
現代の日本の教室らしさを出すために、ひたすらスマホをいじって
議論に参加しない学生が居たり、「じゃ世界平和を祈ればいいの?」
って茶化す女子学生が居たりしたのも、今回気づきました。
 
でもライトがだんだん狂気を帯びてくる様子はまず浦井君の目線で、
そして醸し出すオーラで分かります。
椅子に座るLの背後で手を広げて歌うシーンがあるのですが、
あの辺りでスイッチが入った感じがして、新宿駅でのシーンはまるで
猟奇殺人者か?と思う程の目つき。笑った時が怖いのよ・・。
レムにデスノートにLの名前を書くように迫るときなんて、良心なんて
全く感じられない、完全な悪人モードだったから、マジで怖かった。
そう言えば、途中から「殺す」って自分から言うようになったよね。 

役者としては本当に凄いと思うけど、ただ役としてはすこし
単純な悪人に振れ過ぎちゃってる気がしなくもないかなぁ・・・。
でも、だからこそ最後の悪あがきというか、無様な死に方が
生きてきて、虚しく感じるのかもしれないですけどね。

そしてライトとLが「惹かれあっている所もある」という栗山さんの
演出だったそうですが、お互いに似た所があったんでしょうね、
だからこそ相手が気になっちゃう。

それにしてもテニスシーンなんて結構な運動量だと思うのだけど
2人とも歌には全く影響がないのはすごいと思いますね。 
最前列だったからかもしれませんが、テニスシーンはすごい迫力で
こっちにボールが飛んできそうな気がする程でした。 
これは生の舞台ならではの臨場感です。

そしてやっぱり素敵だった濱田めぐみさん演じるレムの歌。
最期の「愚かな愛」だったかな、あれは本当に素敵。浦井君が
あれを聞いて涙が出てくると言っていた意味が分かる気がする。
今までは、めぐみさんが強い女とか個性の強い役を演じるのを
観ることが多かったのだけど、今回はかなり受け身。
(ああ、ビジュアルはとても個性が強いですけどね)
死神だけど、その心は限りなく人間に近く、ピュアなのよね。
それが歌で体現されていて、とても素敵でした。

吉田鋼太郎さんは、東京で観たときよりは少し抑え目で、
これぐらいがちょうどいい感じ。
とはいえ、デスクでPCを覗き込む浦井君の横っ腹をひたすら
くすぐっていたり、相変わらずフリーダムな所もありましたけど。
ライト父にマントを踏みつけられて動けなくなった後、キッチンへ
りんごを取りに行くために去ったのにまた戻ってきて、鹿賀さんに
「今までスミマセンでした」だったか「ありがとうございました」
だったか言っていました。きっと毎回アドリブをかましたんですね(笑)。
コンサート帰りのシーン、さゆからは見えない事になっている
のをいいことに絡みまくり、パンフを取り上げてしまい、さゆが
「あっ・・(見えない人に取り上げられて、どうしたらいいんだろう)」と
固まってました。それで鋼太郎さんも“やりすぎた”と気づいた感じ(笑)。
後半でミサに抱きつき、レムに叩かれて東京ではすぐに離したのに
今日は全く離さず、レムに再度叩かれていました(笑)。

でも何と言ってもリュークの真骨頂はラストシーンですね。
あの無慈悲な感じ。今までにチャラっとした演技があるからこそ
冷徹というか、これがこの死神の本性か・・と思わせるに足る
そんなシーンでした。

まとめちゃって申し訳ないのですが、他の方も良かったです。
1名、ちょっと歌の残念な女の子は居たなーとか(笑)、1名
ベテランさんだけど、歌い方が苦手だなあと思う方も居ましたが
アンサンブルの方も皆さんお上手で迫力がありました。

カーテンコールは3度目ぐらいでご挨拶がありました。
相変わらずカーテンコールになってもなかなかライトから
戻って来れていない感じのある浦井君ですが、話し始めると徐々に
戻ってきましたね、いつものぐだぐだ感が(笑)。
一緒に行った友人は「(このぐだぐだで)大丈夫なの?」と心配して
いましたが、観慣れている私にとっては、確かに昨日わざわざ
東京から観に来た柿澤くんの話になった時には「脱線したぞ〜!」と
思いましたが、頑張ってご挨拶出来ていたと思います(笑)。
世界初演をオリジナルキャストとして作り上げた事に対する想い、
鹿賀さんが「日本初のミュージカルが発信できる時代になったんだ」
と言ったことへの想い、関係者やお客様への感謝の気持ちなど。
特に小池君と力強く繋いだ手でガッツポーズを作っていたのが
印象的でした。

その後、小池君、鹿賀さんとご挨拶があり、その後も何回か
カーテンコールがあって、幕。
浦井君、鹿賀さんに「あんなに激しい芝居をした後でよく
しゃべれますよね」なんて言われていましたが。

デスノートのミュージカル化の是非については置いておいて
役者さんの力を見せてもらった舞台だとは言えると思いますし
私は単純に楽しめました。いいお休みなりましたよ。
なかなか地元公演が少なくなるなか、名古屋公演があったのも
ありがたかったです。キャストの皆さん、お疲れ様でした。