今回の連休中で、終日オフになるのは今日1日だけ。
というか、この予定があったのでオフになった・・というのが正しいかな。
3回目にしてこれがmy楽です。

阿弖流為歌舞伎NEXT 「阿弖流為」松竹座 1列目
11:30開演、25:25終演
脚本:中島かずき  演出:いのうえひでのり
出演:市川染五郎、中村勘九郎、中村七之助、坂東新悟、大谷廣太郎、中村鶴松、市村橘太郎、澤村宗之助、片岡亀蔵、市村萬次郎、坂東彌十郎
【あらすじ】
都では、蝦夷の“立烏帽子(たてえぼし)党”と名のる盗賊一味が人々を襲っていた。それを止める一人の踊り女。彼女こそ立烏帽子党の頭目だった。町を襲う盗賊が偽者であること暴くため変装していたのだ。そこに都の若き役人、坂上田村麻呂と“北の狼”と名のる男も現れ、偽立烏帽子党を捕え、2人は互いに相手に一目置くようになる。だが、北の狼と立烏帽子は、神の怒りを買い、故郷を追放された男女だった。北の狼は、阿弖流為(アテルイ)。故郷を守るため、蝦夷の里に戻り、荒覇吐神の怒りをおさめ、帝人軍と戦う。彼の帰還を快く思わぬ蝦夷の男、蛮甲の裏切りにあいながらも、いつしか蝦夷の新しい長として一族を率いていく。一方、田村麻呂も、帝の巫女である姉、御霊御前(みたまごぜん)や右大臣藤原稀継(ふじわらのまれつぐ)らの推挙により、蝦夷大将軍として、蝦夷との戦いに赴くことになってしまうのだった。


今回は最前列ですが、舞台に超近いんです。
足を伸ばしている訳じゃないけど、足の先が舞台に当たります(笑)。
足元
ただセンターブロックの上手端だったので、上手の仮花は近いですが
下手側の本花は本当に観づらかった・・・。
舞台が近くで観られる事と、花道が観にくい事はトレードオフだと
分かっているので納得はしていますけどね。

鳥屋
仮花道の鳥屋です、思わずパチリ(笑)。







 
前回観てから1週間ですが全体にこの劇場に馴染んできた印象です。
観ている位置が違うので、厳密な比較にはなりませんが、
松竹座の方が舞台が小ぶりだという事もあって、ぎゅーっとして
舞台からはみ出さんばかり。(実際にはみ出してくるものもありますが)

初見の時も印象強く、更に印象強くなっていった七之助丈と、
観れば観るほどもっと観たくなる染五郎丈、
勘九郎丈は初見がすごく良くて、それが安定している・・という感じ。
彌十郎丈、萬次郎丈、亀蔵丈、信吾丈 と安定したその他キャスト陣。
もう、本当に見応えありますよ。

今まであまり触れてきませんでしたが、演出についても少し。
歌舞伎では場面転換は客が待つのが普通だけど、そこはいのうえさん。
幕前芝居や、ブレヒト幕のような白い幕を使って待ち時間を意識させない。
だから、観ている私たちの緊張が途切れないんですよね。
元々、映像を無駄に多用するような演出が好きではないので、
非常にこれもわたし好みと言いましょうか。
でも戦闘シーンでは影をうまく使っているな、とも思いましたよ。

今回、この作品がやっぱり“歌舞伎”だなと思ったのは、大向こうが
違和感なく何度もかかる事。
新作歌舞伎とかは殆ど大向こうが掛からない、というか掛ける
ポイントがない作品もありますが、この「阿弖流為」はそうじゃない。
静止画として“魅せる”コツを心得ている感じです。

あ、そう言えば熊子が鮭を取り、その鮭を抱えた蛮甲が誰かに
その鮭を投げるシーン。あれ、しりとりになってたんですね(笑)。
ちなみに前回は受け取った阿弖流為が「(“鮭 ”に続いて)ケンタッキー
フライドチキン!」と言うものの「あ・・“ン”がついちゃった」と自滅。
今回は近寄る蛮甲からジワジワと逃げ続けるキャスト陣。
蛮甲が迫ってくるので「自分でやりなさいっ!」と立烏帽子に
怒られていました(笑)。←その後自分で鮭を“放流”してました(笑)。 
あとは、食料を運んできた朝廷軍の兵士が横になっている時、
その兵士を取り囲んだ阿弖流為が
「おはようございます〜(ドッキリ風に)」と言っていたのが
「おはようさん」と関西バージョンに変わっていました。

今回は至近距離で役者さんを観たので気づいた点も。
七之助丈は“鈴鹿”の時には眉毛を描いていて、立烏帽子の時は
はつぶしているんだなーとか、附け打ちさんがカーテンコールに
照れている感じが新鮮だなーとか、鶴松君は、誰かに似ているなあ
と思うけど、それが誰だか思い出せないなーとか、染ちゃんは相変わらず
ちょいちょい噛みますね、でも七之助君は殆ど噛まないね、とか
花道に滑り止めと思わるゴムが全面に敷いてあるのねーとか、
つらつら思ったmy楽の観劇なのでした。

あと初見の時から思いつつ、ブログに書くのを忘れていたのは
「染五郎さんの飛び六方のかっこよさ。」
あれが正面から観られたのは東京公演の1度のみですが、後ろから
観ていてもいいんですよねー、あのシーンは堪りません。

心残りは照明をちゃんと全体から観たかったこと。
これがシネマ歌舞伎とか、DVDとかの形になるのであれば、是非
そういうところが楽しめる造りになっているといいんですが。

いずれにしても本当に見応えのある、思い出に残る舞台でした。
時間とお金に余裕があれば、もっと観たいところだったけれど、
それでも3回も観られて幸せでございます