ミリオン座に残ってもう1本。
アカデミー賞で作品賞、脚色賞、主演女優賞にノミネートされた作品。
今年のアカデミー賞絡みの作品はほぼこれで終了かな?

ブルックリン
ブルックリン
監督:ジョン・クローリー
出演:シアーシャ・ローナン、ドーナル・グリーソン、エモリー・コーエン
【あらすじ】 
アイルランドの家族と離れ、新天地ニューヨークで暮らしはじめるエイリシュ。ブルックリンの高級デパートで働く日々の中で、新生活にとまどいながらも自信を身につけ、驚くほど洗練された女性に変わっていく彼女が選ぶ未来とは―?観客、批評家に愛されて本年度アカデミー賞R作品賞、主演女優賞ノミネート!誰を愛するかを決めることが、どんな自分になりたいかという答えになる――手紙の時代の物語が、永遠の真実に気づかせてくれる。



結構前から公開を楽しみにしていた1本ですね。
こちらは混雑していましたね、予想していたけど。

 

 
舞台「ビッグ・フェラー」を観た時に、ニューヨークにはアイルランド
からの移民が多いという話を読んだ事がありました。
アイルランドが経済的に苦しい時期に、多くがNYに移り住んだと。
きっとその時代のお話なんでしょうね。

英語がネイティブだったら、エイリッシュ訛りとかが分かって
より面白く感じられたんだろうな・・というのが残念。
でも、エイリシュがどんどんあか抜けていく様子だったり、NYでの
生活に慣れて表情が豊かになっていく様子というのは、雄弁に
彼女の変化や成長を語っているな、と思います。
前向きだったり、自信がついたりしたことも、アイルランドに
戻った時に、昔と違って全てが順調に進んだ要因かもしれない
な、とも思いました。

私は数か月の短期留学でしかないし、あそこまでではなかったけど
そりゃあアメリカに行った直ぐの頃は、私だってホームシック的な
ものになったものです。今と違って国際電話はまだ高かったし
メールなんかもない時代でしたからね。
そえrがエイリシュの頃は電話すら自由に使えない時代だった
のだから、どれだけ心細かったか。
そして最愛のお姉さんが亡くなって、残された母親と電話で
話すシーンでは、私まで泣けてきてしまいました。

祖国の懐かしさと、この地を離れた罪悪感、仕事や恋愛など
かつてないほど順調だったエイリシュが、昔の職場のオーナーに
「忘れてた、ここはそういう場所だった」
というシーンは、彼女がNYを選択した事がはっきりわかったし
そもそもNY行を選択したのか、も分かってきました。
そしてそれを口に出せるだけ、彼女は成長して強くなったのだな、と。
NYへの帰りの船での彼女は、頼りがいのあるお姉さんになって
いましたからね。

彼女のお母さんの事を考えると少し切ないですが、頑張ってねと
エイリシュを応援したくなるような映画でした。