以前はいのうえ歌舞伎なら、1公演につき3〜4回は観たものですが
何せ「鳥風月」が残っておりますゆえ、これがmy楽。

花髑髏「髑髏城の七人 Season花」IHIステージアラウンド東京4列
14:00開演、17:30終演
脚本:中島かずき   演出:いのうえひでのり
出演:小栗旬、山本耕史、成河、りょう、青木崇高、清野菜名、河野まさと、逆木圭一郎、村木よし子、礒野慎吾、吉田メタル、保坂エマ、近藤芳正、古田新太ほか
【あらすじ】
天正十八年、織田信長が逆臣の手にかかり、はや八年。天下統一は豊臣秀吉の手でなされようとしていたが、未だ秀吉の手に落ちていない関東の大平野には忽然とそびえる漆黒の城“髑髏城”があり、黒甲冑の武装集団“関東髑髏党”の首魁は、自らを“天魔王”と名乗る仮面の魔人だった。髑髏党に追われる沙霧を行きがかりから助けた謎の牢人狸穴二郎衛門と捨之介は“女を隠すには女の中”と色街無界の里へ向かうが、そこにも髑髏党の一味が沙霧を狙ってやってくる。一旦は髑髏党一味を追い払うが、蘭兵衛と捨之助はそれぞれの想いを胸に髑髏城に向かう。しかし蘭兵衛は天魔王に取り込まれ、捨之助は散々斬りつけられた上に捕らえられてしまうのだった。沙霧達は天魔王を倒すために刀鍛冶が打った剣を手に、捨之助を救うべく髑髏城に向かうのだが−。



今回は4列(上手よりだったので、実質的に3列目)。ステージでかっ。
ブランケットの貸し出しもありましたが「前方席のお客様へ」
みたいな表記になっていました。「前方席限定?」って思ったけど
・・・うん、分かるよ。前方席めっちゃ寒かった・・・。






今回で2度目の捨之介を演じた小栗旬さん。
まずは殺陣。ワカドクロはブンブン刀を大きく振り回してるばかりで
殺陣っていう感じじゃなかったのですが、今回はずっと良かった。
ワカドクロの頃は、ちょっと「無理してる」とうか「精一杯」感が
勝っていて、観ていて息がつまりそうになる事があったのだけど、
今回はそう言った事も無かった気がします。
やっぱり捨之介は余裕がないと。

蘭兵衛は山本耕史さん。大人でクールな蘭兵衛でした。
前にも書きましたが、心はまだ殿様が殺された時に残されたまま
理性で蘭兵衛として生きている、と言った印象です。
だから、いつでも蘭丸に戻ってしまう危うさがあるというか。
「怖い目をしているよ」って極楽大夫に言われた時(以降)は
眉間にしわを寄せて、本当に怖い目つきでした。
それにしても涼やかな立ち振る舞いと、刀さばきはさすが。
ブンブン振りぬくのではなく、止めるときには止める、というのが
きちんとできている感じ。とてもリズミカルな殺陣で見惚れます。
着物の袂で刀を何度も拭っているのがクールだし、戦い慣れた
感じが印象的でした。

天魔王は成河さん。このキャスティングも上手いなーと思います。
成河さんの運動能力も相当なものですよね。
片足を引きずりながらの殺陣、でも「本当にその足は動かないの?」
と思わせるような、微妙な足の使い方。
またエキセントリックなだけでなく、蘭兵衛の心の傷を突き、
相手が負い目を感じる事を計算ずくで会話を進めるという、
心理戦ではもう蘭兵衛なんて敵じゃないっていう感じです。
歌もうまいし、何でも出来る方だなーって感心しちゃいます。

極楽大夫はりょうさん。お綺麗ですねー、相変わらず。
きりっと男前な所もありますが、蘭兵衛に対する同士としての想いも
良く伝わってくるし、女として蘭兵衛を見ている事もよく分かる。
最後に蘭兵衛を撃ち抜くシーンでは、その場にいた捨之介を
始めとした全員が、その様子に背を向けていたのが印象的でした。
蘭兵衛は極楽太夫の気持ちに答えられないからこそ、そう仕向けた
ある意味、蘭兵衛にとってのけじめのシーンですから、二人の
世界っていう感じがよく出ていました。

兵庫は青木崇高さん。舞台では初見です。
キャストが発表されたとき「あー、なるほどね!」と膝を打つ思い。
ドラマ「ちかえもん」を観た事があるのですが、あの時の役が
兵庫っぽい役でしたから、直ぐにイメージが出来ましたよね。
実際に、カーテンコールの時も客席を煽ったり、可笑しな踊りを
したりして道化に徹していて、兵庫そのものっていう感じです。
今回は、ラストシーンの兵庫に見せ場がありますが、あそこ大好き。
極楽大夫が死ぬつもりだと察して「この金を使いきるまで死ぬな」
「生きてさえいてくれれば嬉しい」から「一緒に生きてくれ」までの所。
バカかもしれないけど、愛情いっぱいで、実直でいいヤツ。
ハマリ役でした。今後ももっと舞台で拝見したいな。

狸穴次郎衛門は近藤芳正さん。
飄々としつつ、手の内を読ませないっていう感じでしょうか。
全然文句はないのですが、ただ、個人的に千葉哲也さんの狸穴次郎衛門が
好きだったので、どうしても比べてしまうのです、すみません。

忘れちゃいけない、贋鉄斎!古田新太さん。
もう出てきただけで笑いが起きるっていう・・ね(笑)。あ、拍手も。
やっぱり笑いは「間」だよな、と痛感するほどの絶妙。
「次は何をやってくれるんだろう」と思わず期待して観てしまいます。
今回は主役でもないので、カーテンコールでは水吹きはしないのか・・と
思っていたら、自分の鍛冶場でやっていました(笑)。
百人斬の時は1度目に観た時より、ローラーブレードに慣れていた感じ。
(とはいえ、やはり普通に殺陣をして欲しかった気持ちに変わりはない)

沙霧は清野菜名さん。存じ上げない方でしたが元々モデルさんなんですね。
お、愛知県のご出身だ!
最初に観た時は、「精一杯」感がまだまだありましたけど、今回は
自然さが増していて、良かったな。
「アクションが出来る」っていう女優さんを過去に拝見した事が
ありますが、「これで?」と思うようなレベルだったのですが、
清野さんは本当に体がよく動くし、アクロバット的な立ち回りも出来て
単純にすごいなーと思って観ていました。


役者さん達は更にこなれていて、迫力もあるけれども、
いい感じで力もぬけているようだし、見応えバッチリでした。
カーテンコールでは捨之助と蘭兵衛、天魔王の3人が肩を組んで
奥にハケて行く所は、なかなか良き眺めでした。
ほんと、こんな全力の舞台をやり続けてるってすごいな、と。
そしてやっぱり、新感線は面白い。「鳥」が今から楽しみです。

前回は20列下手、今回は4列上手。当然ながら前方だと
村木さんが極楽大夫の脱いだ着物を本気で着付けなおしている所とか
細かい所が見えるのはいいんですけど、映像を観るのが辛いなぁ。
結構なスピードで映像が流れていきますので、目が回りそう。
オープニングの「髑髏城の七人」のロゴがボヤけて読めないし(爆)。
とはいえ、前回はセンターが本当に見えなかったので、それよりは
断然観やすいお席でした。

「1本だけのために、日帰りで上京するの勿体ないなぁ」って
思っていたんですけど、「許す!」って感じでした(笑)。
「1本だけのために、日帰りで上京するの勿体ないなぁ」って
思っていたんですけど、「許す!」って感じでした(笑)。


花と鳥
次にここに来るのは「鳥」の時ですね。
これ、4体並ぶのかなー。その頃にはもう年末・・・。