月髑髏の情報が解禁されたこの日、2度目にしてMY楽を
楽しむ為に豊洲へ行って参りました。

鳥髑髏劇団☆新感線「『髑髏城の七人』Season 鳥」
IHIステージアラウンド東京9列 19:00開演、22:30終演
作:中島かずき     演出:いのうえひでのり 
出演:阿部サダヲ、森山未來、早乙女太一、松雪泰子、粟根まこと、福田転球、少路勇介、清水葉月、梶原善、池田成志 ほか

※あらすじはもうパスで。




直前に観た「プレイヤー」がインパクト強すぎて、この状態で
観るのは何だかなぁ・・と思いながら豊洲に向かったのですが、
市場前の駅に着いたのに人が全然居ない!
開演時間を30分勘違いしておりまして、劇場前のベンチに座って
ボーッと出来て、クールダウン出来て、ちょうど良かったです。
当日券に並んでいる人とか眺めていたら2枚しか出ていなかった
という事に驚いたりとか(笑)。

1度目ライブビューイング、そしてこの2度目と短期間で観るのは
勿体なかった気もしますけど、仕方ないですよね(笑)。
ちなみに今回は9列目のセンターブロック。
4回目の観劇にして、初めてのセンターブロックでした。
前列に座高の高い人が居なかった、という事もありますけど、
全体にとても観やすかったです。

これが最後の観劇だったので、きっと感想、長くなります(爆)。
ご興味のある方は追記にて。


 
3度観ましたが、大きく演出が変わっていると思うところも無い
のですが、特に女優陣がより力の入った演技をされていたな、と思います。
全体の簡単な印象は前回書いているので、役者さんを中心に
書いてみようかな、と。今回は純粋な劇団員の方は右近さん、
粟根さん、カナコさんしか出演されていませんが、準劇団員(笑)の
多い事ったら・・。村木仁さん、松雪泰子さん、阿部サダヲさん、
梶原善さん、早乙女太一さん、森山未來さん、池田成志さん・・。
凄い顔ぶれです。そういう意味では観る前から期待大でしたけどね。

まずは捨之助を演じた阿部サダヲさん。
成志さんに「全力中年」とか「ここは下北じゃねーんだよ!」と
相変わらず言われておりましたけども、サダヲさんの持つ優しい
雰囲気がとても活きた捨之助だったな、と思います。
言葉を選ばずに言うと、いわゆるイケメンじゃないと思いますが
その分、「今度は信じてくれ」「もう誰も犠牲にしたくない」
という真摯な想いが伝わってくるようで。
かと言って、シリアス過ぎない所もサダヲさんの良さですよね。
前掛けだけになって踊るシーンや、他の役者さんの背景で、小芝居
している姿とか、思わずクスっとしてしまって目が離せない(笑)。
元忍びという事で、剣を逆手に持って、飛び上がる事の多い殺陣が
印象的でしたが、これも相当な運動量のはず。
最後のシーンでフラフラになっているのも、あながち演技では
ないんじゃないか、と思う程でした。
ほんと、大好きな役者さんなんですけど、唯一気になったのが
台詞が聞き取りづらい所があったかなー。
今までそんな事思った事はないんですが、早口で説明セリフを
口にすると、「え、何て言った?」って思う所が何度もあって。

沙霧役は清水葉月さん。この方は「逆鱗」で初めて拝見し、
「太陽」の再演でも拝見していて、めちゃくちゃ細くて、子供みたい
な容姿だけど、芯のある演技をされる方だな、と思っていました。
「書く女」を映像で観た時に出ていたり、「スカッとジャパン」の
再現VTRに出ているのをたまたま見かけたりしていましたが、まさか
新感線に出演するとは思っていなくて、発表された時には驚きました。
いい女優さんだとは思ったけど、小劇場のサイズでしか観たことが
無かったし、大きな舞台に立っているイメージが持てなくて。
でも、実際に観るとちゃんと沙霧でしたね。
演技だけで言えば、私はここ最近の沙霧の中では一番好きかな。
良くも悪くも癖が無い気はしますが。
これをきっかけに、活躍されるといいなーと思いますね。

贋鉄斎は池田成志さん。
「自分はいのうえ歌舞伎には呼ばれない」と言っていらっしゃったので
今回はやっと呼ばれましたね、と思ったけど、結局同じような
役なのであまり関係なかったですね(笑)。
すっごくアドリブをしているようですが、大枠は変わっていなくて
役者さんって凄いな、と思います。あのテンションでずーっと
公演を続けて行くんですから。
憎々しい鴈鉄斎っていうのは新しい切り口だな、と思いましたが
成志さんならでは、なのかもしれません。
雷に打たれて仮死状態になった鴈鉄斎をハンマーで叩いて蘇生させる
時に、捨之助は本当にガチで鴈鉄斎を叩いているように見えます。
もちろんガードしているとは思いますが、そろえでも痛そう(笑)。
ハンマーの柄の部分も曲がっちゃってます。
今回「一昨日おろしたばかりだから!」って言っていたので、
何本も作り変えているのかもしれないですね(笑)。

極楽大夫は松雪泰子さん。
松雪さんは昔日舞を習われていた事があるからか、所作がとても
色っぽいな、と思います。お美しいし、気の強さも感じさせる
方なので、ハズレはないだろう、と思っていました。
儚げというか、薄幸そうな表情や歌声がとても合っていました。
そうそう、今回は衣裳が小峯リリーさんでも、竹田団吾さんでも
無い方なので、印象がずいぶん違いますね。
松雪さんの極楽大夫は蘭兵衛に対してはかなりストレートに
「女」を出しているな、と思います。「怖い顔をしているよ」
っていうシーンでも、蘭兵衛が亡くなった後に遺体に泣き
崩れるシーンでも、割と普通の女性という感じがしたというか。
あと、素直に兵庫に対して結構素直に心を開いていっているな
とも思いました。
思ったよりは、癖のない極楽大夫だった気がします。

天魔王は森山未來さん。
もっともっとエキセントリックな天魔王になるかと思ったのですが
そんなに突飛な天魔王ではなかったです。
「Exactly」を連呼し、「but」「and」などを会話の中に
織り交ぜるのですが、海外に留学したり長期生活をしていると
日本語を話していても、英単語が会話に混じってきちゃったり
するものなんですよね。(自分がそうでした)
イギリスと交渉をしているはずである天魔王なので、会話に
英単語が出てきてしまう、というのはある意味自然なのかも。
自分も信長に心酔していて、最後まで寄り添っていたのに、
信長は蘭丸の事ばかり心配している。そんな僻み心から
「殿は私に「死ね」と言った。」と偽る訳ですが、蘭兵衛を
取り込むことだけが目的ではなく、天魔王の願望だったの
でしょうね。そういう意味ではとても人間臭い。
そして、セリフのないシーンでは、カナコさんの髪の毛を
いじっていたり、死体を剣でツンツンして遊んでいたりなど
小芝居をしている事が多かったのですが、これも余裕をかまして
いたい、天魔王らしさが出ていたように思います。

狸穴二郎衛門は梶原善さん。
特に文句はないです(笑)。善さんも好きな俳優さんですし。
まあビジュアル的には徳川家康というより、豊臣秀吉っぽい
気がしなくもないですけど(笑)。
でも・・狸穴二郎衛門だけがこのシリーズでどうしても個性が
出ていないように思うんですよねぇ。

兵庫は福田転球さん。
このキャスティングや設定には好みがあるかなーと思いますけど
私はキライじゃないです。でもあまり書くこともないかな(笑)。
ラストの極楽大夫と兵庫のシーンは「花」と同じ流れで好き
なんですけど、あのシーンに関しては「花」の方が好きでした。

そして、そして、蘭兵衛の早乙女太一さん。私的には主役です(笑)。
前にも書きましたが、本当に色気のある素敵な大人の男になった
っていう感じかなぁ。最初に新感線に出たときはまだ未成年
でしたからね。
蛮幽記での殺陣もそれはそれは華麗で素晴らしかったですけど
″舞っている”感じが強かった。でも今回はその華麗さは残しつつ
痛そうな、殺傷能力のありそうな殺陣になっています。
登場時の酔っ払っているので、フラフラとしながら、でも的確に
相手を倒していく殺陣、髑髏城の前で守りの兵を倒していく殺陣、
最後に天魔王に全力で立ち向かっていく殺陣・・と、それぞれに
違う印象を受ける殺陣。いくらでも観ていたくなるんですよ。
まるで鉛筆回しのようにクルクルと回して見せたりしても、
全く危なっかしく見えない。
実際に今回は、槍をつかみ損ねて、掴み直したり・・という場面も
ありましたけど、焦りが全く見えないので、その掴み損ねすら
一つの殺陣なのかと思えるほどの余裕を感じました。
少し膝を折って、後ろを振り返るようにする立ち姿の美しい
事と言ったらねぇ・・・。

もちろん、素晴らしいのは殺陣だけじゃないです。
表情も素敵でしたが、私は天魔王に騙されていたと悟り、
天魔王の首に刀を当てるものの、殺せない・・という時の表情が
堪らなく好きでした。
色里の主として生きていたのに、蘭丸の頃の気持ちを思いだし、
忘れようとしてきたのに、抑えきれない信長への想いが溢れだす・・
その流れは、とても自然に受け止められました。
「月」の天魔王も楽しみです。

今まで新感線の振り付けは川崎悦子さんが殆どを担当されていた
と思うのですが、今回はpurfumeなどの担当もしているMIKIKOさん。
という事もあって、途中でpurfumeみたいな踊りもありましたね。
さすがに花鳥風月、そして極と続くので、色々なスタッフの方が
関わられるというのも、面白いものですよね。

途中の劇中歌は神田沙也加さんは分かりますけど、滝和祥さんって
「阿修羅城の瞳」に出演されていたTAKIさんですよね?声も同じだし。
何だか少し懐かしいなー。
劇中歌は歌詞が入ったものは基本的には嫌いです。舞台の印象を
歌詞が左右してしまうので、でも、鳥髑髏に関してはアリかな。
実際に舞台でも歌が多いですからね。

すごく個性が強い役者さんが多いけど、役のキャラとしては
実は結構バランスが取れているな、と思う鳥髑髏。
100人斬りの所も、沙霧や極楽大夫なども手助けに入るなど
「皆で戦う」感じが強い。
天魔王と蘭兵衛 VS 7人という構図がハッキリしていた感じ。
もうあと2回ぐらい観たいところです、今までのいのうえ歌舞伎だと
1公演あたり4回ぐらいは普通に観ていたので。
でも、さすがにチケットが取れないし、遠征も無理なので
諦めますが、本当に面白かったです。

「風」「月」は「鳥」を超えてくるだろうか・・。
なんか「鳥」がベストになっちゃうんじゃないかな、と思う程
満足感が高かったし、新感線がとにかく大好きだった頃の気持ちを
思い出させてくれた作品でした!