2014年に、観劇前に読んでおきたいと思って購入した本が面白かった
のですが、「対象年齢:中学生以上」の縮訳本だったんですよねぇ・・。
ただその本が面白くて、ちゃんと完訳本を読みたい!と思って
全7巻、買ってはあったのです。
でも・・・何だか気乗りがせず、読まないまま棚の肥しになっていて。
「そう言えば今年は溜まっていた本を読むと決めたじゃないか!」と
思い出して、まずはメガネを購入したのでした(笑)。

モンテクリスト伯「モンテ・クリスト伯」
岩波文庫 全7巻










メガネを購入したら、まあ読書が捗るというか、楽しいというかで
あっという間に7巻全部読んじゃいました(笑)。

後から気づいたのですが、この本は出版がずいぶん古い物なので
文字が非常に小さく、かつ行間が狭いのですよ。
(最近の本は読みやすくなっている)
だから、尚更この本を読み始めると、ペースが落ちてしまって
いたんですよねぇ・・・。




まず、完訳本を読んで思ったのは、「縮訳本の出来がいい」
という事かな。完訳本には完訳本の面白さがありましたけど、
いっそ縮訳本だけだったとしても、問題は無かったと思う(笑)。
状況描写の部分が主にカットされていると思われるので、さっさと
読み急ぎたい人には縮訳本の方がいいかもしれないな。

ただ、どうしても言いたいのが「古すぎる!」って事。
初版が昭和2年で、改訂が昭和31年らしいのですが、長さの単位が
メートル法ではなくて、尺貫法なんですよ!「4尺もある」とか
「4里も歩いて」とか書かれても、全くイメージ出来ないっての。
また、貨幣価値も違うから「1500万」とか「1億」で「巨万の富」
とか書かれても、ちっともピンと来ないし(爆)。
名作なんだから、その辺りだけでも改訂できないのかしらねー。
ていうか、私が買った本が古すぎるだけなのかしら?

ただ、それだけ昔に翻訳されたと考えると、とても読みやすい。
後になればなるほど、スピード感が増してきますしね。

縮訳本を読んでいた時には「復讐譚」のイメージが強かったのだけど、
完訳本を読むと、「憎み切れない」「愛」の話なんだな、と
受けるイメージが変わってきました。より奥深く感じましたよね。
縮訳本では比較的登場ウェイトがあったジャコボやルイジ・バンパは
全体が長くなったので、相対的に印象は薄くなってました(笑)。

そして改めて、「蛮幽記」はよく出来てるわーという点にも感心。
(モンテ・クリスト伯をベースに作られている)
読み終わった後、改めてDVDを観なおしちゃいましたもん。

はー、「いつか読まなきゃ」と思っていた本を読み終えて、
いくらかスッキリ。(まだ他にもあるんだけど)
この勢いに乗って、棚の肥しを消化していきたいと思います!