9時30分から歯医者に行って、終わってからダッシュで名古屋駅へ。
10時10分からの開映にギリギリ間に合いました。

め組の喧嘩シネマ歌舞伎「め組の喧嘩」
出演:中村勘三郎、中村扇雀、中村橋之助、中村勘九郎、中村萬太郎、坂東新悟、中村虎之介、中村歌女之丞、市川男女蔵、片岡亀蔵、市村萬次郎、坂東彦三郎、中村梅玉
【あらすじ】 
品川の遊郭で、力士の四ツ車(中村橋之助)と、め組の鳶(とび)、藤松(中村勘九郎)らがささいなことでけんかになる。鳶頭の辰五郎(中村勘三郎)は止めに入るが、四ツ車らの尊大な態度が腹に据えかね、その夜、四ツ車を待ち伏せして襲おうとする。数カ月後、再び鳶と力士のいさかいが起こると、辰五郎は力士たちと決着をつけようと覚悟を決める。


この作品は随分前にWOWOWで放送されていて、録画も
していたのですが、なかなか録画しても観る機会が無くて、
だったらシネマ歌舞伎で観ればいいじゃん!という事で
映画館に足を運びました。
席も結構埋まっていましたね。



歌舞伎役者の身体能力って凄いな、とか、歌舞伎ってカッコイイな
とか、迫力があるな、とか実感させられました。

勘三郎さんを拝見するのは久しぶりですね。
映像としては持っているので、観ようと思えば観られるのですが
やはり・・何となく避けている所があったような気がします。
「こんなにカッコよかったっけ?」なんて、失礼ながら
改めて思ってしまいました。
所作の一つ一つがキリっとしていて、カッコいいし、表情からも
目が離せません。
何度も何度も書いてきたことですが、もっとたくさんこの方の
舞台を観たかった・・。

そして、勘九郎さんもカッコよくて驚いた(笑)。
め組の纏を持って、ハシゴを駆け上る姿のカッコいいことと言ったら!

お話としては単純で、結局は気に入らない相手をやっつけるという
喧嘩をするだけの(「だけ」と言ったら失礼かな)お話なんですけどね。
それぞれに、それぞれの正義があって、それを貫こうとする
古き良き美学があるんでしょうね。現代の私には少々「なんで?」と
思う部分もありましたけど。

役者さんのカッコよさや、舞台の迫力を堪能したエンディングに
舞台の背景が開いて、神輿がやってきます。
この展開も知っていましたけど、これが勘三郎さんにとって
最後の平成中村座になってしまったんだ、と思うと、思わず泣けて
きてしまいます。それは私だけでなく、周りの方も同様だったようで
楽しいはずの映像を見ながら、いっぱいすすり泣きが聞こえました。
七緒八クンの姿を見て、あれから年月が経ったんだなぁ・・等と
考えながら、映画館を後にしたのでした。