今日は一日自宅に籠ろうか、とも思ったのですが、諸般の事情により
朝イチの上映の映画を観に行こう、と思い立ちました。

はじめてのおもてなしはじめてのおもてなし
監督:サイモン・バーホーベン
出演:センタ・バーガー、ハイナー・ラウターバッハ、フロリアン・ダーヴィト・フィッツ
【あらすじ】
「家に難民を迎え入れるわ!」ミュンヘンの閑静な住宅地で暮らすハートマン家のディナーの席で、母アンゲリカは突然宣言をした。教師を引退して生きがいを失った彼女は、夫リヒャルトの反対を押し切って、ナイジェリアから来た難民の青年ディアロを自宅に住まわせる。家族ははじめてのおもてなしに張り切るが、大騒動が起きてしまい、さらにディアロの亡命申請も却下に。果たして崩壊寸前の家族と天涯孤独の青年は、平和な明日を手に入れることができるのか―?《ドイツ製作》


「おもてなし」って?と思ってあらすじを読んでみたところ
移民受け入れに関するお話だとのことで、俄然興味が出てきて。
でも、思った以上に混みあっていましたね。




これがドイツが舞台のドイツ映画なんですよね・・。

ドイツはメルケル首相が移民受け入れにポジティブなので、
とても多くの移民が流入し、それに伴う問題も多発、そして
メルケル首相の政策に対する賛否についても、大きな問題に
なっているという事は知っています。
「人道的に受け入れるべき」という意見と、「そうは言っても
そのために治安や雇用状況が悪くなっていいのか!?」という
意見がぶつかっている、と言う訳ですよね。

どちらも“間違い”じゃないですしね、だから“正解”もないので
本当に難しい問題なんだろうなと思います。

移民を「移民」として捕らえるか、「一人の人間」として
捕らえるか。
そして、自分とは意見の違う相手の言葉を少しでも聞く耳が
持てるかどうか、と言う事なんでしょうけどね。
それは夫婦間でも、親子間でも言える事なんだろうな、と。

映画としては扱うテーマの重さを敢えて「重い」ものにしない
ように意識して、「ありえねー」的なエピソードを交えて
軽やかに作ったのかな、と言う印象でした。

日本は驚異的な難民認定率の低さから、この問題がコメディとして
面白く思えるかもしれないけど、ドイツの人からしたら
「こんなキレイごと!」とか「笑い話じゃないんだよ」って
思う人が居てもおかしくないし、そんな日本人にはこのテーマの
本質的な所は理解出来ないんだろうけど・・・。

ハートウォーミングなコメディとして楽しめはしましたが
やっぱり色々と考えさせられる作品でもありました。