お休みをもらって平日からの遠征です。
豊洲は久しぶり。銀座からバスに乗りましたが
激混みで、私の後の人は乗れないほど。
もう、今後このルートはやばいな。

上弦の月
「髑髏城の七人 Season月:上弦の月」IHIステージアラウンド東京16列
12:30開演、16:00終演
脚本:中島かずき      演出:いのうえひでのり
【出演】福士蒼汰、早乙女太一、三浦翔平、須賀健太、平間壮一、粟根まこと、山本カナコ、村木仁、市川しんぺー、高田聖子、渡辺いっけい ほか



上弦、下弦どちらも観ますが、どちらかと言えば
上弦の月の方が楽しみだったかな。

でも、劇場入口にこんなものが・・・。
休演
渡辺いっけいさん、体調不良による休演のお知らせ。
どうやら数日前は中村まことさんが休演しており、
インフルエンザなのかもねー、なんて思いますが
新感線に出ている、いっけいさんを観るのも上弦の月の楽しみ
だったので、とっても残念。いっけいさん、お大事に。

そして、劇場でこちらをGET。
天海さん
数日前に本チラシが出来たというニュースは目にしていて
手に入ったらいいなーと思っていました。
まだ折り込まれてはおらず、トイレ並びでフライヤーラックの近くを
通った時に見つけてGETです。楽しみだ〜♪


月髑髏
一応、外のポスターも撮影しましたのでアップしておきます♪





こんなに何度も観ていると、純粋に楽しむというよりは
「今回はどういう設定になっているのかな」という観方になっちゃうなー
というのが、残念ながら素直な印象でした。

オープニングはいきなり天魔王から。太一君、白塗りです。
時が遡り、本能寺の変を経て魔王になっていく過程を見せられて
いくようで、何となく天魔王推しを感じる幕開け。

今回の捨之助は福士蒼太君。
私はドラマを観ませんし、邦画も観ないので「CMに出てるよね」
位の印象しかなく、優しそうな雰囲気の子だなあ、と思っていたので
どんな捨之助になるんだろう?と想像がつきませんでした。
少なくともビジュアルに関しては申し分なく、背も高いから
とても見栄えがします。

殺陣については、ちょっとどうだろうか・・とは思いますけど
初舞台ですから仕方ないのかな。太一君が次の手を待っていたり
する場面が散見されましたし、何よりも初めて百人斬で失敗を
する所を目撃してしまいました(笑)。
ただ、それより叫ぶと何を言っているのか分からない時があって
そこが舞台経験の差なのかな、とも思います。
そんなイケメン福士蒼太君の捨之助はとても平和主義。
天魔王を「倒す」「殺す」ではなく「止める」のが目的。
これなら殺陣で直接対決しても成り立つよねー等と、余計な
勘ぐりもしてしまいますが(笑)、天魔王が着ている鎧を
一枚ずつ脱がしていき、最後にはちっぽけな一人の人間として
晒すのが一番その象徴なんだと思います。
まるでオープニングの逆回しみたいな感じ?
でも、太一君の天魔王が強烈だからこそ、そんなに簡単に
屈するんだろうか・・とは思いましたけど。
そう言えば、髑髏城に乗り込んで行って、今までは沙霧から
刺される・・と言うシーンがありましたが、月ではそのシーンは
無くなっていましたね。

今回の一番の楽しみは、早乙女太一君の天魔王ですね。
なんだろう、何だか人外のものっていう感じがする(笑)。
顔の白塗りやらエキセントリックな感じも含めてね。
そして彼の手は既に赤い色で染まっているんですよね。血の赤色。
「血に染まった手も三途の川で洗えば落ちる」と言われた
蘭兵衛が「三途の川が血まみれなんだ」と言うシーンに重なり
天魔王と蘭兵衛の繋がりを感じたりもしました。

天魔王が織田信長絶命の際に、蘭丸には「生きろ」と言い残した
のに対して、自分には何も言ってくれななかった・・という
くだりは「鳥」と通じるものがありますが、単なる嫉妬という
ものよりも、もっと・・・複雑な、嫉妬心を自分自身で自覚を
した上で、それを利用している不敵さを感じる天魔王だったな。

そして「月」の特徴は沙霧のポジションが霧丸という男性
という役になった事でしょうね。
霧丸は平間荘一さんですが、彼がどうこう・・と言うのは無い
のですけど、このポジションはやっぱり女性がいい。
っていうか、何故オトコ?
命を賭けてまで助けに行ってやりたい、とどの時点で思った?とか
天魔王に鎧を着せられ、薬で朦朧としている捨之助をみて、
霧丸は何故「天魔王じゃない」と気づいたんだ?と言う点が
なんか説得力に欠ける気がするのですよね・・・。

兵庫は須賀健太さん。
おお、この人は知ってる、子役だった子だ!いやいや何度か
舞台でも拝見してるぞ。でも過去に観たときは「ああ、あの子か」
って分かったけど、今回は全然分からなかった!
今までは舞台で観ても、優等生っぽい印象だったりしたのだけど
なんかお猿さんみたいな(褒めてます)身の軽さと、頭の軽さで
田舎のヤンキーみたいでしたね(笑)。
決して悪くなかったのだけど、ちょっと浮いていたような気もする。

そうそう、極楽大夫もこの作品の楽しみの一つですが、高田聖子さん。
笑いの取れる、姐御な大夫で、「貴方と私と何歳違うと思ってるの」
という年齢に触れる台詞も何度か出てきていて、年齢が高い、という
事を肯定した設定だったようですね。
だからか、今までの髑髏城よりは恋愛的ニュアンスは一番少な目。
蘭兵衛とは「恋人」というよりも「同志」のような印象が強いかな。

今回はしんぺーさんが捨之助にアドリブを仕掛けていて
(「似たようなヤツをこの間見たぞ」「顔の大きさが違ってた」
「声がいい奴」など)私にはその時には何のことなのか分からなかった
のですけど、私が観た直前の公演で中村まことさんが病気で休演し
「下弦」チームにしんぺーさんが参加していた事だったようです。
舞台の中でも「アドリブが苦手」って言っていましたけど、福士君
一生懸命にしんぺーさんに食らいついて行っていましたよ(笑)。

上演時間が3時間55分と言う事で「長っ」と思ったのですが
特別に芝居の中身が大きく変わったという訳ではないんですよね。
逆に削られるエピソードもありましたし。
例えば、無界の里に押し入った侍に「着物を脱げ」と言われて
極楽大夫が着物を脱いでいく・・というシーンは無くなっています。
踊りとかですかね、長くなったの原因は。
でも「鳥」も歌や踊りは多かったんですけど・・・。

あと、シーンの切り替わりの時に客席が動き、見えている舞台が
切り替わっていきますが、「月」では舞台から舞台へ役者が
移動していく所も見せる事が多くなりました。
それにより、よりシームレスな演出になっていたかな、と思います。
いのうえさんが回る劇場に慣れたのかもしれませんね。

エンドロールでは「渡辺いっけい」の名前のまま。
そうか、そこまでは直せないのね・・・。
キャストの方たちも「あ、名前が違う!」みたいに千葉さんに
エンドロールを指さしていたりしました。
ああ、いっけいさんが観られなかったのだけが心残りです・・。