この週末はあまりの暑さに外出するのは車で移動できる筋トレ
だけにして、クーラーの効いた家の中にお籠り。
折角なので、録画したままになっていた舞台映像を観てみました。

密やかな結晶「密やかな結晶」
原作:小川洋子  脚本・演出:鄭義信
出演:石原さとみ、村上虹郎、鈴木浩介、藤原季節、山田ジェームス武、福山康平、風間由次郎、江戸川萬時、益山寛司、キキ花香、山村涼子、山内圭哉、ベンガル
【あらすじ】
海に囲まれた静かな小島。この島では様々なものが、“消滅”し、それにまつわる記憶も減退していく。『わたし』は、この島に暮らす小説家。近所に住む『おじいさん』が『わたし』の身の周りの世話をしていた。この島にも、少数ではあるが記憶が“消滅”しない人、「レコーダー」と呼ばれる者がいる。彼らはそのことを隠して生活しているが、秘密警察は手を尽くし、彼らを見つけて連行していった。そんな中、担当編集者R氏から、自分がレコーダーであることを告白される。『わたし』は、R氏を守るため、自宅の隠し部屋に匿うことを決意する。緊張の日々の中、2人の心の通い合いは深くなっていく。記憶を失うことでわたしが『わたし』ではなくなってしまうことを防ごうとするR氏。様々な想いを抱えた島は、「消滅」がさらに増えていく。人々はどう生きるのか。最後に消えるのはいったい何なのかー。《2018年作品》
 

何でだか覚えていませんが、全くノーマークだったこの作品。
いや、公演を行っていた事は知っていましたけど、観たいという
食指が全く動かなかったのですよね。
ただ、評判が良かったらしく、タイトルを何度もネット上で
目にしておりましたので、興味があったのです。
それがWOWOWで放送されるという事で、ラッキー!と(笑)。






これは小説の舞台化なのですね・・・。

ふむ。

ぶっちゃけ言うと、舞台映像を観た限りでは、そんなに感銘を
受けたり、泣けたり・・という感情が湧いてこず、どこがそんなに
評判が良かったんだろう・・と不思議に思う程でした。
きっと、生で観るのと映像で観るのでは全然受ける印象が違う
タイプの作品なんでしょうね。

好みもあるでしょう。
突然歌いだすとか苦手だし(笑)、それが歌の下手な俳優が歌うとなると
「何故歌う?」と思っちゃうんですよね。
そして「ほら泣け!」と言わんばかりの演出は、やはり生で観ないと
どうしても距離感を感じてしまうというか。
逆に言うと、ライブで観ていたら、その雰囲気の中に没入すれば
一緒に泣いたり出来たんだろうな。それが生の舞台を観る醍醐味でも
あるし、映像で観る限界でもあるんだろうな、と改めて。

そもそもあの「消滅」は何故起きるのか。何が目的なのか。
何故、レコーダーを連行する、記憶狩りをする必要があるのか。
そこの前提がどうしても分からないものですから、とうとう
のめり込めないまま終ってしまいました・・・。
理屈っぽい自分が嫌だわ、と思います、つくづく。

以前観た舞台で、過去の記憶を失うんだけど、人は
記憶を失った事も忘れるから、悲しまないんだ、と主張する人が居て
ちょっと目から鱗だった事を思い出しました。
そういう意味ではレコーダーの人が一番辛いのかもしれないですね。
それにしても、その舞台が何だったかが思い出せなくてめっちゃ
モヤモヤが続いてる!!!


石原さとみちゃん、熱演してましたね。
ちょっと声を潰し気味だったのかな、ハスキーボイスでした。
鈴木浩介さんや山内圭哉さんは、さすがでした。

評判の良い舞台でしたから、映像ででも観て、どんな作品なのか
確認が出来て良かったです。