豊洲でグルグル15回転もしていましたが、久しぶりの回らない
新感線です。でもチケ取りで出遅れてしまって、何とほぼ最後列。
「Cat in the Red Boots」も「Vamp Bamboo Burn〜ヴァン!バン!バーン!〜」
も2階席だったし、どうも生田斗真くん@新感線は相性が悪いみたい(笑)。

偽義経冥界歌「偽義経冥界歌」フェスティバルホール30列
13:00開演、16:45終演
作:中島かずき  演出:いのうえひでのり
出演:生田斗真、りょう、中山優馬、藤原さくら、粟根まこと、山内圭哉、早乙女友貴、右近健一、河野まさと、逆木圭一郎、村木よし子、インディ高橋、礒野慎吾、吉田メタル、中谷さとみ、保坂エマ、新谷真弓、村木仁、川原正嗣、武田浩二、橋本じゅん、橋本さとし

【あらすじ】
自治を貫く奥州をまとめていたのは奥華(おうが)一族。その都である奥泉は“黄金の都”と噂され、また奥華の民は死者を木乃伊(ミイラ)にする風習があるため奥泉にある洞窟は聖なる場所とされる。傍若無人な遮那王牛若は洞窟に火をかけようとし、止めに入った次郎と斬り合いに。奥華玄久郎国衡(おうがのげんくろうくにひら)は止めに入ったはずが、はずみで牛若を死なせてしまう。牛若を殺したのは大問題だと頭を抱える一同。だが弁慶や海尊ら僧たちが口裏を合わせ玄久郎を牛若になりすまさせ、さらに奥華の金塊を軍資金として差し出せば、義兄の頼朝は騙せると踏んだのだ。その提案を受け入れる玄久郎は、ここで元服もし、以降は<源九郎義経(みなもとのくろうよしつね)>を名乗る。義経は進軍を続けていたが、壇之浦にてさらに戦いは激化。その海辺にひとりの若い女性が現れる。静歌(しずか)という大陸渡りの歌うたいで、ギターに似た楽器“六絃(ろくしん)”を操り滅んでいく平氏の兵のために哀悼の歌をうたっているのだった。義経に乞われて死者を冥界に送る歌を静歌がうたうと、そこに血まみれの秀衡が現れ「妻と弟に諮られ、実の息子に手を下された」と語り、「仇をとって父の無念を晴らしてくれ」と義経に訴える。この不可思議な現象は、静歌の歌に秘密があると睨んだ義経は彼女を連れて奥華へ向かうことにするが……。

 


昔なら新感線の、かずきさんが書く新作ともなれば、めっちゃ
テンション高く、何度もリピるのが当然・・という感じでしたが
今回は席が悪くてもあまり悔しいという気持ちも無くて。
私が醒めたのか、大人になったのか・・(苦笑)。
でもとても観やすい劇場だったし、私の周りは空席で、前にも
横にも客が入っていなかったので(15席ぐらいポッカリ空席。
なかなか売り切れないのかしらね・・。)
ゆったり観れて帰りもスムーズでストレスフリー。
思った以上に快適でした(笑)。

まあ、心の中で「本命は東京公演」という気持ちがあったのも
確かなので、まずは1回、橋本じゅんさんを観なければ!と
いう気持ちで取った大阪公演でした。
テンションの上がるエントランス
今回お初のフェスティバルホール。
評判は色々と耳に入ってはいましたが、本当に素敵な所でした。

やっぱり新感線は大きな看板!
梅芸だとすごく大きく見えるはずの意匠も、ここに置くとたいして
大きく見えないほど、広いスペースなんですよね。
ロビーの天井も高くて。

最近の劇場はスペースの有効活用というか、ホワイエのような
客席ではないスペースは削れるだけ削る、と言うスタンスで、とにかく
狭苦しいですから、こういう劇場は幸せな気分になれます。

そうそう、今回は美術が堀尾さんではなく、二村周作さんなんですね。
私が記憶する限り、初めて・・・なんじゃないかな。






開幕の新感線のブザーにライティング。ああ、新感線公演♪

まず一幕からぶっとばしていきますね(笑)。
いきなり牛若が殺されちゃって「おいおい!どうすんの?」と思ったら
牛若に成りすますお話なんですか。
・・・と思ったら、牛若に成りすましている玄久郎(生田斗真)が
けっこう早い段階で身バレするわ、殺されちゃうわで「おいおい(再)」。
結局は義経に成りすました玄九郎すら道具でしかなかった、という
流れには「そうきたか」と思いましたね。
昔「シレンとラギ」を初めて観たとき1幕でなんか話が落ち着いちゃって、
2幕はどうすんの?と心配した事を思い出しました(笑)。

幕間では一緒に観た人と「ねえ、友貴クンはもう出ないのかな?」
「さぁ・・どうなんでしょう(笑)」なんて会話をしていた位です。
でも、事前にちらっと目にしたインタビュー記事かなんかで
「冥界で待っている」っていうコメントがキャッチに使われていたので
恐らく、生身の人間ではない形が2幕なんだろうな・・と思ったんですが。

ある意味、1幕は壮大なプロローグ、と言う感じですね。
玄九郎は長男ではあるが妾腹で、家を継ごう等とは思っておらず
出世欲が無いこと。弟の次郎は正妻の子供だけど、おとなしくて
あまり当主らしい貫禄がないし、この次郎も出世欲がない。
そして腹違いであってもこの兄弟は仲が悪い訳ではない。
父親である奥華秀衡は若いころずいぶんヤンチャだった事も
あったらしいし、野心家なこと。そして妻に殺されている。
妻は巫女であり、次郎を当主に据えて奥華の繁栄を目論んでいる事。
平家の為に歌ってきた静歌には、特別な力がありそうなこと・・。

そうそう、静歌を演じた藤原さくらさん、全く存じ上げなかったのですが
ミュージシャンなんですね。私の好きなタイプのボーカリストではない
のですが、この作品には彼女の歌声、合っていたと思います。

2幕は玄九郎が死んだあと、頼朝が天下統一のために奥華に攻め入って
いるところからのスタートです。
死人はみな真っ白な衣装に、真っ白メイクで分かりやすくなってます。

静歌の歌に誘われ、玄九郎が現世に引き戻されるのですが、そこで
玄九郎が目にしたのは、攻め込まれる奥華軍。
何とかしなければ・・と思った玄九郎は冥界に居る父・祖父・曾祖父の
力を借りる事を決意するのですが、それがトラブルの原因なんですよね。
「生き返った」ご先祖様たちは、もう「殺しても死なない」から
ある意味無敵ですからね、冥界ではおとなしく、丸くなっていたはずの
ご先祖様たちなのに野望剥き出し、やりたい放題。
自分たちが世の中を治めようとさえして、もう制御不能状態に。
元々出世欲などがない玄九郎は、そんな事態になろうとは思っても
みなかったんだろうなぁ、お人よしだもんなぁ。
玄九郎は能天気で「何も考えていない」けれど、その分邪念もないから
現世だろうが、冥界だろうが、変わらなかったんだよね、いい奴。
自分自身は空っぽかもしれないけれど、相手の合わせ鏡として
自分を犠牲にして、ご先祖様たちと対峙する玄九郎。
能天気バカ最強です(褒めてます)。

まあどうしても「生きている人」と「死んでいる人」の戦いなので
対等に戦う事が叶わず、アニメっぽさが増してしまう後半でした。
静歌は最初は自分の歌の持つ力を理解していなかったはずなのに
終盤では「私は冥界の扉を開くことしかできない」とか、自分の力を
自覚してるのは何でやねん、とちょっと突っ込みたかったぞ(笑)。
あと、最後に静歌と次郎が二人で歌う所・・あれ、どうなん?
デュエットする事で歌の魅力が半減するという、稀な例(笑)。
歌が下手とかではなく、藤原さくらの歌がデュエットに向いていない
声質なのと、開幕直後だって言う事の両方が原因だと思いますが。


今回は何せ席が後ろなものですから、細かい表情までは観る事が出来ず。
殆どのキャストが声や話し方で分かったのですが、奥華の当主であり
奥華秀衡が誰か分からなくて「わー、橋本じゅんさんに似た声で、
動きも大きくて舞台映えするなぁ」と思ったら、橋本さとしさんでした。
そうそう、さとしさん出演されてましたもんね、失礼しました(笑)。
あ、中山優馬クンはもともと知らないので、近くで観たとしても
分からないですから対象外という事で(爆)。

頼朝の愛人と正妻の雅子がいがみあっていたはずが、仲良くなる
(愛人であるおかめが、雅子をその男前ぶりに慕うようになる)とか
意外とありがちで、思わずクスっとしました!


これはじっくり観るとまた違う楽しみ方が出来そうな舞台です。
単純に面白くて笑えるところも多いですし。
深く考えさせられる・・よりは、エンタメに徹している感が強いかな。
今回は公開2日目の公演で、まさに幕開き直後だったので、次の
東京公演、じっくり観てみたいと思います。
高橋克彦さんの著書をけっこう読んでいたので、陸奥の話に
親しみを感じた、ということもあるかもしれません。
聖子ちゃんや古田さん、カナコさんがが出ていないのが残念ですが、
逆に言うとそれ以外は殆どご出演なので、それも嬉しいですね。
お目当ての橋本じゅんさんは、すごく大きな役回りという訳ではない
のだけど、やっぱりW橋本で観ておけたのが嬉しい。
何よりずーっとずーっと「新感線に出ないかな」と思っていた
橋本さとしさんに2本連続で出演してもらえてうれしかったよ〜。
(忘れていた癖によく言うわ、というツッコミはじご辞退します(笑))

スケジュール的に余裕があれば、もう1度ぐらい観ておきたかったな
とも思わなくもないですが、平日はとても休める状態ではないし、
週末も全部、何かしら予定が入っていて大阪に来れないので、
仕方ないですね(最近はこういうシチュエーションでは潔く諦める、
という事を覚えました)。

東京公演では気合いを入れてチケ取りしたいと思います!