次の週末は遠征の予定なので、今のうちに観ておかねば。
という事で、金曜日は23時近くまでセンチュリーシネマに居たのに
土曜の朝イチから新しいミリオン座ですよ(笑)。

ビューティフル・ボーイビューティフル・ボーイ
監督:フェリックス・バン・ヒュルーニンゲン
出演:スティーブ・カレル、ティモシー・シャラメ、モーラ・ティアニー
【あらすじ】
優等生でスポーツ万能、才能豊かな学生として将来を期待されていたニック。しかし彼は、義理の母親、幼い弟たちにとって“いい息子・いい兄”であることがいつも求められていた。そんな日常の中で、つい手を出してしまったドラッグ。断ち切ろうと思いつつも、禁断の誘惑に抗えない自分を恥じる気持ちから、次第にエスカレートしてゆく……。“誇りに思ってほしい”と痛切に願うニックの更正を、大きな愛と献身で包み込むデヴィッド。何度裏切られても、息子を信じ続けることができたのは、すべてをこえて愛している存在だからー。≪アメリカ製作≫


このフライヤー、同じ画面を父親側と息子側と両面から
撮影したものになっていますが、実在の父親が書いた手記と
その息子が書いた手記を1つの話にまとめてできた作品だ、
という事なので、それも良く表しているビジュアルって事ですね。


 

何かを強力に美化したっていう感じではないのですよね。
だから、薬物依存の恐ろしさというか、完全に薬物から離脱させる
事の難しさを見せつけられた気がします。
たまたま、ピエール瀧氏の逮捕がまだ話題になっている時なので
どうしても重ねてしまったりもするんですが・・・。

同時に「強い心があれば乗り越えられる」ようなものでもない
んだろうな、という事も感じました。
例えが底浅くてお恥ずかしいのですが、例えばダイエット中に
「お菓子はもう食べない!」と強く心に誓ったとしても、
目の前にお菓子があるとつい「1つぐらいいいか」と思って
手を出して、なし崩し的にダイエットが失敗する・・というのと
同じことなんですよね。(甘いものもマイルドドラックとも
言いますし)

このニックは基本的にはとてもいい子で親思いでもあるし、
抜け出したいという気持ちが無い訳じゃない。
一度は抜け出したかのように思えたのに、結局また薬に溺れ
前よりも酷い依存度になり、ODで運ばれたり、恋人をODに
させてしまったり。だからこそ怖いんですよね・・・。

そして、父親がもう「無理」って一度投げ出してしまうのも
何だか分かる気がするし、その事は責められない気もする。
映画を観る限りでは、一方的で高圧的な父親っていう訳でもなく
息子に心を砕こう、寄り添おうとしている事もよく分かる。
だから、「どうすれば良かった?これからどうしたらいい?」
という父親の戸惑いは共感出来て、観ていて辛かったです。

しかし、日本だったら麻薬取締法違反で逮捕されるのに、
アメリカではドラックを使っても逮捕されないのか?
アメリカ人の50歳までの死因で一番多いのがODって、大丈夫?
そう言えば大好きだったフィリップ・シーモア・ホフマンの
死因もODでしたね・・・。

エンドロールでニックはもう8年もクリーンな状態でいる・・と
書かれていたけど、その言葉の裏に「でもまた、いつか薬物に
溺れる時が来るとも限らない」という意味が隠されているような
気もして、複雑な気持ちで観終えた1本でした。

しかし、主演のティモシー・シャラメは不思議な魅力のある
俳優さんですね。目の印象がミュージカル俳優の古川雄大さんに
ちょっと似てる気がしました(笑)。