可能な限り観るようにしている八月納涼歌舞伎。
今年はどうしようかな・・と思ったのですが、1日延泊して
観て帰る事にしました。
「八月納涼歌舞伎 第一部」歌舞伎座3階2列
11:00開演 14:15終演
一部の演目は両方とも過去に観た事がある作品です。
八月納涼歌舞伎というと、実験的な演目が多いと思っていましたが、
一部は「伽羅先代萩」のような古典が上演されるのね、と。
今年はどうしようかな・・と思ったのですが、1日延泊して
観て帰る事にしました。
「八月納涼歌舞伎 第一部」歌舞伎座3階2列11:00開演 14:15終演
伽羅先代萩
闇梅百物語
一部の演目は両方とも過去に観た事がある作品です。
八月納涼歌舞伎というと、実験的な演目が多いと思っていましたが、
一部は「伽羅先代萩」のような古典が上演されるのね、と。
一、伽羅先代萩（めいぼくせんだいはぎ）
御殿
床下
乳人政岡・・・七之助
仁木弾正／八汐・・・幸四郎
沖の井・・・児太郎
一子千松・・・勘太郎
鶴千代・・・長三郎
小槙・・・歌女之丞
荒獅子男之助・・・巳之助
栄御前・・・扇雀
主君のために自分の子供の命を犠牲にするカテゴリーのお話なので、
好き嫌いがあると思うし、私も正直あまり得意な方ではない。
でも、本当に面白かったのです。
歌舞伎の技術的な所の話は詳しくないので、主観でしかないんですが。
まず、政岡を演じたのは七之助丈です。
この政岡というのは、とても難しいお役なんだとか。
確かに、今回は“飯炊き”の場面もあり、所作のプロセスも多い
でしょうし、母親としての顔と、乳人としての顔も演じなければ
ならないですから。
私は茶道については全く経験がないので、七之助丈の“飯炊き”が
どうなのか、技術的な事は分かりません。
けど、キリっとした所作は見ていて美しいと思うし、女性らしい
しぐさも感じられて、合間に自分の子供に見せる顔も含めて
観れて良かったな、と思う場面でした。
後は、自分の子供である千松の遺体を前に泣き崩れるシーン。
これもとても良くて、私の隣のお客さんなんて、グズグズに
泣いていらっしゃいました。
主君のために自分の子供の命を犠牲にするカテゴリーのお話なので、
好き嫌いがあると思うし、私も正直あまり得意な方ではない。
でも、本当に面白かったのです。
歌舞伎の技術的な所の話は詳しくないので、主観でしかないんですが。
まず、政岡を演じたのは七之助丈です。
この政岡というのは、とても難しいお役なんだとか。
確かに、今回は“飯炊き”の場面もあり、所作のプロセスも多い
でしょうし、母親としての顔と、乳人としての顔も演じなければ
ならないですから。
私は茶道については全く経験がないので、七之助丈の“飯炊き”が
どうなのか、技術的な事は分かりません。
けど、キリっとした所作は見ていて美しいと思うし、女性らしい
しぐさも感じられて、合間に自分の子供に見せる顔も含めて
観れて良かったな、と思う場面でした。
後は、自分の子供である千松の遺体を前に泣き崩れるシーン。
これもとても良くて、私の隣のお客さんなんて、グズグズに
泣いていらっしゃいました。
“綺麗な女形”だけじゃない俳優さんなんだな、凄いな、と思います。
でも今回一番「凄い」って思ったのは幸四郎丈かな。
まあ、とにかく八汐が怖い。
このお役はもともと立役を演じる俳優が女形になって演じるのが
普通という事ですので、あまり女形を演じられない幸四郎さん、
まさにピッタリ、なんでしょうが、もう・・・何といったらいいか。
腹黒さ、根っからの悪人、でも頭の回転が速い人。
本当に意地悪い顔するんですよ。
特に、千松が毒入りの菓子を食べて蹴散らした後ですぐに
（毒によって死んだと思われては困るので）千松を刺しに来る
機敏さだけでなく、刀をグリグリやっていたぶり殺す顔ったら・・！
本当に幸四郎丈は悪役が似合うというか、凄みがある。
セリフは無くとも自然とそちらに目線が行ってしまいます。
また幸四郎さんは仁木弾正も演じていらっしゃって。
政岡が女形の難役ならば、この仁木弾正は立役の難役とか。
今回は床下までの上演なので、殆ど演技をするシーンはない
のだけど、何でしょう、あの雰囲気と言うかオーラったら・・！
私は3階席なので、花道はあまり見えないのですが
（歌舞伎座の3階席はあまり花道は見えませんね、ここに関して
だけは御園座がいいです）
仁木弾正が鳥屋口の方に歩いてくるに従って、舞台に映る
彼の影が不鮮明だけど、どんどん大きくなっていく様といったら
この仁木と言う人の不気味さだけでなく、これから起こる事
への想像力も掻きたてられて、目が離せなくなりました。
ああ面白かった！
この作品をこんなに面白いと感じるとは思わなかった。
（一応前にも観てますけどね）
そうそう、今回千松を勘太郎君が、鶴千代を長三郎君が
演じていて、舞台上には「中村屋一族」が揃っている・・
という光景になり(笑)、中村屋びいきの私としてはちょっと
ウホホとなってしまいました。
でもさすがに二人は兄弟なので、千松とお殿様が仲がいい
と言う雰囲気はバッチリ。
勘太郎君もすっかり“役者さん”になった感じです。
そして、長三郎君が長い出演場面をキッチリ演じていて
（なにせ、初お目見えの頃から見てますから）ああ本当に
よその家の子供成長は早いな、と。
そこまで期待していなかったので3等席で観ちゃいましたが
これなら1等席で1階で観たかったわーと思ったのでした。
二、闇梅百物語（やみのうめひゃくものがたり）
でも今回一番「凄い」って思ったのは幸四郎丈かな。
まあ、とにかく八汐が怖い。
このお役はもともと立役を演じる俳優が女形になって演じるのが
普通という事ですので、あまり女形を演じられない幸四郎さん、
まさにピッタリ、なんでしょうが、もう・・・何といったらいいか。
腹黒さ、根っからの悪人、でも頭の回転が速い人。
本当に意地悪い顔するんですよ。
特に、千松が毒入りの菓子を食べて蹴散らした後ですぐに
（毒によって死んだと思われては困るので）千松を刺しに来る
機敏さだけでなく、刀をグリグリやっていたぶり殺す顔ったら・・！
本当に幸四郎丈は悪役が似合うというか、凄みがある。
セリフは無くとも自然とそちらに目線が行ってしまいます。
また幸四郎さんは仁木弾正も演じていらっしゃって。
政岡が女形の難役ならば、この仁木弾正は立役の難役とか。
今回は床下までの上演なので、殆ど演技をするシーンはない
のだけど、何でしょう、あの雰囲気と言うかオーラったら・・！
私は3階席なので、花道はあまり見えないのですが
（歌舞伎座の3階席はあまり花道は見えませんね、ここに関して
だけは御園座がいいです）
仁木弾正が鳥屋口の方に歩いてくるに従って、舞台に映る
彼の影が不鮮明だけど、どんどん大きくなっていく様といったら
この仁木と言う人の不気味さだけでなく、これから起こる事
への想像力も掻きたてられて、目が離せなくなりました。
ああ面白かった！
この作品をこんなに面白いと感じるとは思わなかった。
（一応前にも観てますけどね）
そうそう、今回千松を勘太郎君が、鶴千代を長三郎君が
演じていて、舞台上には「中村屋一族」が揃っている・・
という光景になり(笑)、中村屋びいきの私としてはちょっと
ウホホとなってしまいました。
でもさすがに二人は兄弟なので、千松とお殿様が仲がいい
と言う雰囲気はバッチリ。
勘太郎君もすっかり“役者さん”になった感じです。
そして、長三郎君が長い出演場面をキッチリ演じていて
（なにせ、初お目見えの頃から見てますから）ああ本当に
よその家の子供成長は早いな、と。
そこまで期待していなかったので3等席で観ちゃいましたが
これなら1等席で1階で観たかったわーと思ったのでした。
二、闇梅百物語（やみのうめひゃくものがたり）
骸骨／読売・・・幸四郎
傘一本足・・・歌昇
小姓白梅・・・新悟
河童・・・種之助
新造・・・虎之介
籬姫・・・鶴松
狸／大内義弘・・・彌十郎
雪女郎・・・扇雀
この作品も過去に一度観ています。南座の花形歌舞伎で。
あの時は3月でしたが、百物語ですから、確かに夏向きの演目かも。
でもあまり感想は変わらないかな(笑)。
傘役の歌昇さん、大変だなぁ・・（一本歯の下駄で踊るし）
と思ったり、タヌキ役の彌十郎丈が素敵だったり(笑)。
舞踊劇はもともと苦手なので、あまり深いことは分かりませんが
楽しく拝見しました、って言う事で。
この作品も過去に一度観ています。南座の花形歌舞伎で。
あの時は3月でしたが、百物語ですから、確かに夏向きの演目かも。
でもあまり感想は変わらないかな(笑)。
傘役の歌昇さん、大変だなぁ・・（一本歯の下駄で踊るし）
と思ったり、タヌキ役の彌十郎丈が素敵だったり(笑)。
舞踊劇はもともと苦手なので、あまり深いことは分かりませんが
楽しく拝見しました、って言う事で。
（伽羅先代萩のインパクトが強すぎた(笑)）
