全くノーマークだったのですが、予告を観て、何だか単純で
元気になりそうな映画のようだったので、行ってみるか!と。
朝イチに居た名演小劇場から一旦ジムに行き、筋トレした後でまた
名演小劇場に舞い戻りました。

サイゴン・クチュール「サイゴン・クチュール」
監督・脚本:グエン・ケイ
出演:ニン・ズーン・ラン・ゴック、ホン・ヴァン、ジエム・ミー 9x、オアン・キエウ、ジエム・ミー、S.T 365、ゴ・タイン・バン ほか
【あらすじ】
1969年のサイゴンで、9代続いた伝統あるアオザイ仕立て屋の娘ニュイ。ミス・サイゴンに選ばれるほどの美貌の持ち主でスタイルもファッションセンスも抜群の彼女は、家業であるアオザイを野暮ったいと嫌い、アオザイを仕立てる母親と対立していた。そんなニュイがなぜか21世紀にタイムスリップしてしまう。そこで出会ったのは48年後の落ちぶれた自分の姿だった。ニュイは自分の人生の変えるため、ベトナムのトップデザイナーのもとで働くことになるが……。≪ベトナム制作≫



ベトナム映画って、殆ど観た事が無いなぁ。
朝観た「キング」が5人ぐらいのお客だったから、それよりも
多かったな、小さいほうの劇場だったけど。




 
思ったよりも面白かった!
お話としては想像通り単純というか、ありがちなタイプスリップものです。
美貌も、財力も、才能もあるが故に世間知らずで傲慢な少女が
タイムスリップして未来に行き、自分の「持っていたもの」にあぐらを
かいたが故に情けない姿になった将来の自分自身、没落した実家の店などを
目の当たりにする中で、努力して成長する・・というね。

まずは、タイムスリップ前のニュイが生理的に受け付けないんです。
あの話し方、考え方・・全部ね(笑)。
わぁ、これがベトナム映画のスタンダードだとしたら、苦手かも・・と
思ったんですけど、幸いなことにデフォルメしただけだったようです。

ニュイの「私、すごいの」を信じるパワーって凄いです(笑)。
何だかんだいいながらも負けず嫌いで、逆境の中でも「何とかのし上がる」
と思い続けて、それを成し遂げるんだから。
人間的に成長するにしたがってメイクもナチュラルになり、話し方も
落ち着いてきます。
あの最後のファッションショーの場面で、感謝する人という所でヘレン
の名前を出したところは、ベタだけど、ホロっとしますよね。
そして、48年後のニュイも素直に「アオザイの作り方を教えてほしい」と
和解が出来たシーンでは、思わず泣いてしまいました(^_^;)。

色々とあり得ないというか、ファンタジーが勝る映画なので、
突っ込みどころは満載なんですが、様々なアオザイが楽しめたり
60年代のファッションが楽しめたりとか、お休みの日に楽しむ映画としては
悪くないチョイスだったな、と思います。