兵芸から移動してオリックス劇場!
東京公演は既にチケットを押さえていたのと、イマイチ興味が湧かない
公演だったため、1度きりでいいかなあ・・と思っていたのですが
何となくプレビューもGETしてました(笑)。

鉈切り丸「鉈切り丸」プレビュー公演 オリックス劇場24列目
18:30開演、22:00終演
脚本:青木豪  演出:いのうえひでのり
出演:森田剛、成海璃子、秋山菜津子、渡辺いっけい、 千葉哲也、山内圭哉、木村了、須賀健太、宮地雅子、麻実れい、若村麻由美、生瀬勝久 他

【あらすじ】
平安、近江国。源範頼(森田剛)は姿醜く、足が不自由で馬にさえ乗れない。幼名は鉈切り丸。範頼は木曾義仲を殺し、目の前で夫を斬られた義仲の妻・巴御前(成海璃子)の気丈さに、心奪われる。
時は経ち、所変わって鎌倉。範頼の兄・源頼朝(生瀬勝久)は、弟・源義経(須賀健太)と家臣・梶原景時(渡辺いっけい)、和田義盛(木村了)に壇ノ浦の戦いの様子を訊ねるが、義経は安徳天皇の母・建礼門院(麻美れい)の生き霊に取り憑かれている。義経の身を案じ範頼は義経の京都行きを提案するが、それは義経を案じたからではなかった。その頃京では逃げ延びた巴御前は、範頼の母・イト(秋山菜津子)と出会い、範頼出生の秘密を聞き仇討ちの策を練るのだった。そこへ、義経に謀反の濡れ衣を着せて討とうと範頼がやって来るが、密使が討たれたと知り、義経に寝返るふりをする。天下を獲りたい。たとえ血まみれ地獄になろうとも、この世を言いなりにしたい。 すべてを手に入れるため、範頼=鉈切り丸は悪の限りを楽しむと決めた。望み通り天下を手中に治め、大江広元(山内圭哉)の記す歴史書「吾妻鏡」にその名を残すことができるのか......。




イマイチ乗り気ではなかったのは脚本&主演が同じ公演「IZO」のせい。
あれは私の中では新感線公演の中で一番のガッカリ賞。
なので、どうしても頭をよぎってしまうのです。
でもなー、あのガッカリの理由は映像を多用した演出であって
脚本や主演に文句があった訳じゃないしなーと思い直しまして。
後は何と言っても脇のキャストが素晴らしいですから。

新感線公演もプレビューがある時は積極的に観に行っていました。
どうせ複数回観るのなら、お値段も多少安いし、実質的に初日の
独特の雰囲気を味わうのも悪くないかなーと思って。
プレビューだからって、特別出来が悪いとかは基本的に無いですしね。
いのうえさんの演出は、後半になると変わる事が多い。
東京公演のチケットを持っていたため、前半で観ておくのも悪くないでしょ・・と。

開演前から新感線公演っぽい雰囲気満載(笑)。
新感線公演だと言われても違和感を持ちませんわな、この公演なら(爆)。
でも音楽は岡崎さんじゃないんですよね、それはちょっと意外でした。
美術も堀尾さんじゃないですしね。

過去の某公演と比較した観かたをしてしまう人にはモノ申したい事が
あるかもしれませんが、そうでなければ面白い作品だと思います。
でもやっぱり「リチャード3世」は知っていた方がより楽しめるかな。



この公演、上演時間が(長いだろうとは思ったが)長くてですね・・(苦笑)。
18:30開演、21:55終演予定。
通常なら週末公演の開演はもう30分早い18:00なのですが、
プレビューや初日は少し遅めなのが通常。
今回は22:30発の最終の新幹線にどうしても乗って帰りたい。
梅芸ならばそれでも間に合いましたが、今回は不便なオリックス劇場・・・。
結局、本編ラストまでは何とか観ましたが、カーテンコールはパスして
帰らざるを得ませんでした。仕方ないと思いますが、ちょっと残念!



とりあえず、プレビュー公演の感想はコチラ↓。
上記の理由で、公演のエンディングは集中して観られませんでしたわ(笑)。
※ネタバレしてますので、ご注意を。




パンフレット買ってこればよかったかなーと思いますが(話が結構複雑)
まず思ったのは、脚本が良く出きてるわ、と言う事。

「朧の森に棲む鬼」はリチャード3世をベースにしてはいたとは思いますが
この作品は結構ちゃんと「リチャード3世」を鎌倉時代に置き換えてます。
かつ、義経や頼朝、義仲や巴御前の史実の部分はちゃんとそのまま
活かしていますから。実際に範頼の母親は遊女だったとか、歌舞伎でも
よく取り上げられる“勧進帳”のエピソードを盛り込んだり。
あとは「歴史に残らなかった」という事で、不整合となる部分は消化
してしまっているのも、強引ではあるけど、アリでしょう。

リチャード3世におけるマーガレットを健礼門院に置き換えたのは
上手いなあと思いますし、アンが巴御前か・・と思うと、なるほどね・・と。
(ただ、麻美れいさんの無駄遣い、という気がしなくもない)
実際に「吾妻鏡」はフィクションの部分も少なくないという話ですしね。

こういう比較が出来るから、やはり「リチャード3世」は分かってから
観た方が面白さがアップすると思いますねぇ。
既に「リチャード3世」を何度も観た私ですら、もう一度をおさらいをしてから
次回の「鉈切り丸」に備えようかと思うぐらいですもん。
※結論・・青木豪さんの脚本は嫌いじゃない事、確定(笑)。
実際、過去に作品も好きなものが多かった。「IZO」がババだっただけだ。


そして象徴的に使われていたのがトビ(トンビ)の映像とピーヒョロロの
トビの鳴き声。鉈切り丸も何度かトビに語りかけるシーンがあります。
どうもこの鳥、とても視力がよく、上空から地上をしっかり見分けられる
のだとか。見た目の派手さがなく、群れを成さず警戒心が強い・・・
と言う所も含めて、鉈切り丸のメタファーかもしれませんね。

音楽や音効の使い方は新感線そのものですが、まあそれは
いのうえさんの演出舞台全般に言えるので、敢えて言うまでもない(笑)。
映像も多用されている訳でも無かったのが、好印象でした。
(どこまでいっても「IZO」トラウマ(笑))
踊りがあるのも新感線っぽいですよね。
そして、何と生バンド!しかも一部の曲だけ(笑)。
確かに生バンドの音は迫力があってすぐに分かるのですけど・・
いのうえさんが、何故そこにこだわったかなーとは思います。

木が植えられたワゴンが左右に開閉する事で幕替わりになっていたのですが
どうもこのワゴンの動きがスムーズではなく、「いつか止まるのでは?」
とハラハラして観ていましたが(笑)、これはプレビューならでは、かも。
きっと初日には改善しているでしょうしね。

ただ冒頭にも書きましたが、この舞台は「朧の森に棲む鬼」と被ります。
前からイーオシバイのツイートでも書かれていた事ですが。
いずれもベースが同じ「リチャード3世」で同じ演出家ですから、止む無し・・
の所もあるかもしれませんが、オープニングの雨であったり、
エンディング近くの亡者たちが鉈切り丸(朧ならライ)を責めたてるシーン、
エンディングの蓮池池での立ち回り(朧なら渓流と滝)と、非常に演出も
似ています。
私自身「朧の森に棲む鬼」が大好きだったので、正直少し微妙な
気持なのは否めません。
だって、雨や水の中での立ち回りはリチャード3世に由来するものでは
ないので、わざわざ似た演出にしなくてもなあ・・と思うんですよね。
(いのうえさん、好きなんだろうなあ・・こういう演出が。)

で、つい比べてしまうんですよが、比べてしまうと染五郎さんに対して
こちらの主演の弱さが気になってきてしまうのですね。

主演の森田剛クンは何作か拝見しており、別に嫌いではないのですが
世の中の皆さんが絶賛される程“良さ”が私には分からないんですよ。
で、この作品を観て益々その思いが強く・・(笑)。ラストの感情を爆発させる
シーンでは「ああ、こういう所が評価されるんだろうなあ」と思いましたが
ああいう激しいシーンは、元々舞台映えしますしね。
全般にセリフを伸ばすように話す話し方が私はちょっと幼く聞こえて。
もっと間近で、表情が良く見えると違った印象になるのかも・・ですね。
次回は3列目の予定なので、しっかり観てきます。

麻美さんや秋山さんは個性が被る部分がある気がしますが、大事な
役どころとはいえ、登場シーンが少なくて、なんか勿体なかった。
あとこのお二人、声もちょっと似ているな、と思いました。

そして、いのうえ演出の舞台に初出演の生瀬さん。
いやー、いい味だしてますね。遠目に観ても表情まで分かるような演技。
抜群の間で笑いを誘うし・・。しっかり堪能させていただきました♪

成海璃子さんは「頑張ってます」っていうのは良く伝わってきましたよ(笑)。

その他の方についても書きたい所ですが、今回は本当に遠くて顔が
見分けられなかったものですから、声や演技だけではっきりと認識できた
役者さんだけ、とりあえず一言コメントって事で(笑)。
次に観た時は多分もう少し他の役者さんについても書くと思います。
何せ「いつ会場を出ようか」と帰りの足の心配をしていたので、あまり
エンディングにも集中できなかったし ^_^;。
その辺りも次回にじっくりと。

気になる点が無かったわけではないし、色々書きましたが、私個人としては
なかなか好きな作品でございました。11月にオーブで再見して、
もう一度じっくり観るのが楽しみです♪