これが今年の観劇納め。
当初は名古屋公演があるとかって話もあったので、期待して待っていましたが
結局なくて、その頃には東京公演の先行も終わってしまっていた為
関西まで観にやって参りました。
観劇前に、かずりんさんと待ち合わせて、西宮ガーデンズでランチ。
その後、かずりんさんの新居(仮住まい?)にお邪魔してから会場へGO!

SEMINAR「SEMINARセミナー」兵庫県芸術劇場 5列目
15:00開演、16:45終演 アフタートークあり
作:テレサ・リーベック  演出:栗山民也
出演:北村有起哉、黒木華、黒川智花、相葉裕樹、玉置玲央

【あらすじ】
有名作家のレナードによる、10週間5,000ドルの授業。生徒4人それぞれに作品を書かせ、レナードがそれを読んで講評するという形式で授業は進められる。 ケイト、ダグラスは散々にこき下ろされたが、たった2枚の原稿のイジーをレナードは高く評価する。作品ではなく彼女の性的魅力に惹かれているのは誰の目にも明らかだ。そしてマーチンだけがいつまでも作品を出さず、レナードから臆病者とののしられる。そんな時、業界筋から聞いたと言ってダグラスがレナードのスキャンダルを暴露する。レナードの徹底した生徒達への皮肉。そして彼らに対する残酷さが全ての騒動のきっかけとなり、とにかく如何に人間の心が言葉に翻弄されるか、そしてそこに露呈する自分の浅はかさに気づいた時の動揺を絶妙に描く。

なぜそこまでレナードは冷徹になれるのか…?



当初はチケットを取っていなかったかずりんさんも、急遽当日券で参戦。
私は知りませんでしたが、アフタートークがあるようです。
今年は北村有起哉さんは映像を中心にご活躍になっていて、これが
唯一の舞台出演作品。
翻訳劇は“ライフワーク”として取り組んでいるということです。




“作家を目指す若者4人”と、“キャリアのある指導者”という役そのもの
という感じの若手俳優4人と、ベテランの北村有起哉さん。

若手4人のうち黒木華ちゃんは「表に出ろいっ!(私はロランスVer.で
観たので、映像のみ)」で拝見しているのと、「こどもの一生」で
拝見した玉置玲央さんのみで、残りの二人は初見です。
実年齢も若いし、初々しさもある4人は理想と野望をもつ、
自意識過剰な作家志望の若者にハマってました。
またこの4人の個性が分かり易い程バラバラで、また4人がその
バラバラ感をちゃんと演じ分けられていたように思います。

先日観た“船に乗れ!”の時にも思いましたが、芸術家と言うか
創作、自分の作品で食べていこうとする人たちは自意識過剰だったり
自他を常に順位づけするような習性があるんでしょうね・・。
特に成功する前の若者はそれに“夢”“野心”も加わりますから
ある意味厄介な人たちであり、生きていくのが大変ですね・・と思ったり。
マーチンなんて、そんなにお金が無いのに、5000ドルのセミナーを
受けるとかむちゃくちゃだし(笑)。
レナードが批評をしている間、批評されている当人以外の表情や
しぐさなどに彼らの特徴が良く表れている気がしました。
イジーが褒められている間、悔しがってるケイトとかね。


レナードはチャランポランなようで、作品を読みだすと急に真剣な表情に
変わったりします。女にすぐに手を出すとか、言い方が辛辣なので
気づきにくいのだけど、最後にケイトが言うように「本当のことしか
言っていない」のですよね。
またマーチンがレナードの原稿を盗み読みし、口先だけでなく、
実やちゃんと能力のある作家だ、と言う事も分かるので、マーチンだけ
でなく、観客の私たちもレナードに対する見方が変わってきます。
この“ちゃらんぽらん”な印象があるからこそ、終盤にケイトがマーチンに
語る、実はレナードは各人に合わせた指導や進路をちゃんと段どって
くれていた、というトレーナーとしての的確さが際立つんですよね。
“添削しておいた”と渡された原稿を読むマーチンを見ていれば
それがいかに的確かが分かりますし。

まあ、あそこでケイトが出てくるのには驚きましたけどねー。
いくらなんでもって(笑)。あれが文化の違いなのかねえ・・と思いますが。

過去のトラウマか作家のくせに人に作品を読まれるのが嫌なレナードは
マーチンの才能を伸ばすことに何かを見出したのかなー。
2人の関係にでもちょっと“怪しい?”雰囲気もあったりしたけど(笑)。
翻訳劇かあ・・どうかなあ・・と思って観はじめましたけど、思ったより
抵抗感なく観られて、良い観劇納めになりました。


【アフタートーク】
この日は終演後アフタートークがありました。
何か全体に大人しい感じで、あまり特別盛り上がる感じではなかった
のですが(笑)、その中でも有起哉さんの“大人”な感じが際立って見えました。
まさに劇中と同じですよね(笑)。
他のメンバーが食べ物とか劇場とかの話をゆるyる〜っとしていて
あまりこの作品についての話が無かったのですが、有起哉さんが
最後に締めてくれました。

こういう会話劇は“逃げ場”がなくて、殺陣があったりする訳ではないのに
とても疲れるということ、(1階のみで縦長の)紀伊國屋ホールと違って
2階まであるので、視線の位置をほんの少し高めに置くのだということ等。
(そうすると、2階の人から見て“下を向いている”という印象にならない
のだそうです)
またホールによってそういう加減をするのも、醍醐味だということも。

アフタートークがあると思っていなかったので、嬉しいサプライズになりました♪