「ブランカニエベス」を観るためにミリオン座に着いた時にふと思った。
このままもう1本観ちゃえばいいんじゃん!と(笑)。
さすがに年末の掃除もしたいから、年内に劇場に来るのはもう
難しいかなあ・・と思っていたのですよね。
と言うことで、そのまま劇場居残り、ハシゴして観る事になりました。

ルードヴィヒルートヴィヒ
監督:マリー・ノエル、ピーター・ゼアー
出演:ザビン・タンブレア、セバスチャン・スキッパー、ハンナ・ヘルツシュプルング

【あらすじ】
15歳の時に歌劇「ローエングリン」を観て、白鳥の騎士ローエングリンに憧れワーグナーを崇拝するようになったルートヴィヒ。皇太子でありながら、政治や権力に興味を持たない彼は芸術だけに夢中だった。そんなある日、父の急死によりわずか18歳にして王座に就く。その頃、王国が所属するドイツ連邦では戦争が避けられない状況にあったが、そんな中でも「国民の安全に必要なのは、詩と音楽の奇跡だ」と謳い、ワーグナーを宮廷に招き独自の理想を掲げていくのだが・・・。




たしかルートヴィヒ2世って、芸術に傾倒しすぎたダメ王様だったのでは?
エリザベートと同時期の王様だったよね?
ぐらいの淡い記憶しかなかったのですが、ちょっと興味があったので。



私の淡い記憶は合ってました(笑)。

いやー、こんな王様・・・大変だ、周りが。
だいたい王族に関する悲劇は、本人にその資質・適性が無い
にもかかわらず、王位継承をせざるを得ないと言うことが原因で、
それは多分誰の目にも明らかで、なのに歴史は繰り返すんですよね・・・。

例えばフランス王のルイ16世やマリーアントワネットだってそうだと思うし。

他の立場で生きられたら、きっと幸せに、それなりの成果も残せたはず。
ルートヴィヒ2世は理想に生きすぎて、優しすぎたんでしょうね。

国民にしたら、たまったもんじゃない王様だったかもしれないけど
その芸術的才能のおかげでワグナーは作品を多く残せたんだろうし
ノイシュヴァンシュタイン城などの彼が作った城は今となっては観光地
として現代の私たちが楽しめているし、ディズニーランドのお城の
モデルになったりしているのは、何だか皮肉ですけどね。

そして芸術はいつも政治権力と切り離せない関係にあったんだなあ、と
この頃の映画を観る度に思います。

またルートヴィヒ2世役を演じた俳優さんも、すごく良かったです。
優しくて、文学少年のような神経質さもあって、気弱で、夢想家
そのまんま、って感じでした。

精神病だったかどうかは別として、正常な精神状態とは言い難い
人の話なので、観ていてちょっと疲れましたけど。140分と実際に
上映時間も長かったですし。
もう1本ついでに観て帰ろうと思ったけど、疲れちゃったので断念。
これが今年の映画納めになるのかな?