年内に観たい映画は何本かあるけど、今月は観劇に忙しくて
なかなか映画館に行けておりません。
せめて1本でも観てしまおう・・と、ホットヨガの前に映画館へ。

ルージュの手紙「ルージュの手紙」
監督:マルタン・プロヴォ
出演:カトリーヌ・フロ、カトリーヌ・ドヌーヴ
【あらすじ】
パリ郊外、モント=ラ=ジョリーに住むクレールの元に、何の痕跡もなく30年間姿を消していた血のつながらない母、ベアトリスから電話があり、重要で急を要する知らせがあるので会いたいと言われる。クレールは今でも、大事な父を捨てた彼女のことは許せなかった。父はその後、自殺をしてしまったのだ。真面目すぎるクレールと自由で人生を謳歌しているベアトリス。性格が全く違う二人だが、互いを受け入れ、失われた年月が埋まっていく。《フランス製作》


カトリーヌ・ドヌーブと樹木希林さんのCMを何度か
目にしており、気になっていた1本です。




うーん、想像通りですね、いい意味でも、悪い意味でも(笑)

まずはこのベアトリスと言う人にどれだけ共感できるか
という点があると思いますが、私には共感出来る所は皆無で
かつ、ちっとも魅力的なキャラに思えないものですから
クレールが何故、「放っておけない」という所がどうも
理解出来ないというか。だって血の繋がった母娘でもない訳で。
田舎に行くのが嫌で家を飛び出し、その結果夫(クレールの父)
は銃で自殺。その後何十年も音信不通。
男をとっかえひっかえし、定職も持たず、ツケで飲食をして
あちこちで借金。なのに移動はタクシーばかりで、節約という
概念もなく、何かと言えば「私が出してあげる」とお金で解決
しようとする。金を儲けるのは賭博でしょ?
でも、逆に言えばそれだけカトリーヌ・ドヌーブの演技が
ハマっていたとも言えるかもしれません。
プライドが高く、気難しい女優さんだという事をどこかで目にした
事があったように記憶していますが(インタビューでの受け答えが
めっちゃ怖かったのを見たからかな)こういう女性を演じている
ドヌーブは、親しみは感じますよね。

ベアトリスは人としてもダメダメなんだけど、可愛げがあるのは、
クレールの負担になることを避けようとするっていう普通の感覚が、
稀に顔を出すところかもしれません。
あとは自分の感情に素直なところ・・・かな。

それに対して真面目なクレール。私はあそこまでストイック
ではない(食べ物やアルコールにそこまで気は遣っていない)
けど、経験の活かせる仕事をしていて、頼られる存在でもあり
自立出来ていて、普通に「別にいいじゃん、こういう生活」って
思いましたけどね。
ベアトリスとは対照的に、自分の感情や欲求を素直に表現が
出来ないタイプの人でもあります。
もしかしたら、自分にないところをベアトリスに見出して、それが
「放っておけない」という感情になったのかもしれませんね。

すごく印象に残る作品かって言うと、そうでもないんですけど(笑)
まあ、お休みに観るには良かったかもしれません。
これが今年の映画納めになりましたー。