これは初演を観ていますが、私には、それ程刺さる作品でもなかったので
今回はパスしようと思っていました。そう思っていたら地方公演あり、と。
愛知に来てくれるのであれば推しも出るし、観てみますかーという事で
同僚を誘ってやってまいりました。

bigfish「ビッグ・フィッシュ」刈谷市総合文化センター 1列
17:00開演、19:40終演
脚本:ジョン・オーガスト   演出:白井晃
【キャスト】
川平慈英、浦井健治、霧矢大夢、夢咲ねね、藤井隆、JKim、深水元基、佐田照/佐藤誠悟(Wキャスト)、東山光明、小林由佳、鈴木蘭々、ROLLY
【あらすじ】
 エドワード・ブルーム(川平慈英)は昔から、自らの体験談を現実にはあり得ないほど大げさに語り、聴く人を魅了するのが得意で息子のウィル(浦井健治)に語って聞かせていた。幼い頃のウィルは父の奇想天外な話が好きだったが、大人になるにつれそれが作り話にしか思えなくなり、いつしか父親の話を素直に聴けなくなっていた。そしてある出来事をきっかけに親子の溝は決定的なものとなっていた。 しかしある日、母サンドラから父が病で倒れたと知らせが入り、ウィルは身重の妻・ジョセフィーン(夢咲ねね)と両親の家に帰る。病床でも相変わらずかつての冒険談を語るエドワード。本当の父の姿を知りたいと葛藤するウィルは、以前父の語りに出ていた地名の登記簿を見つけ、ジェニー・ヒル(鈴木蘭々)という女性に出会う。そしてウィルは、父が本当に伝えたいことを知るのだった−。





今回は最前列のセンターという、ミュージカルを観るには
ちょっとネガティブな席ではありましたけど(全体が観づらいからね)
推しを見るには、それはそれは・・と言う席でございまして、
これはなかなか、満足度が高いお席でございました(笑)。





確か前回は、上手のステージ下からウィル(浦井健治)が出てきて
語りから幕が開いたよな・・という事を想い出し、上手側の通路を見ると
思った通り、浦井君が立ってました(笑)。

当然と言えば当然ですが、同じストーリーですし、内容については
前回書いた感想と、あまり大きな違いはないな、とは思います。


これはもともとアンサンブルが沢山出演するパターンの演出と、
今回のように合計12人しか出演しない、小規模の演出パターンがもともと
あるのだそうで、敢えて少人数に減らした、という訳ではないようです。
なので、メインキャストの方もアンサンブルさんが演じていた役を演じ
ているのですが、なんか悪目立ち(?)してるのよねぇ、浦井君ってば(笑)。
背が高いし、一人だけ不自然に顔を隠すように帽子をかぶっていますから。

この12人バージョンでもちっとも寂しい印象は無いのですが、
やはり着替え等が厳しい場合もあるようで、サーカスで踊る時の
夢咲ねねさん、後から合流して「間に合った!」と言ってましたね(笑)。

そうそう、ねねさんと言えば、サーカスで3人で踊るシーンがあります。
途中から二人(夢咲さんと鈴木蘭々さん)になるんですけども、
もう・・・蘭々さんが気の毒になるほど、二人の踊りが違う。
夢咲さんが「バレエ」だとしたら、蘭々さんが「振付」ですね。
もうこれは、彼女たちの今までのキャリアを考えたら仕方のないこと
なのかもしれませんが・・・。
それほど、夢咲さんの立ち姿が美しくて(首元がキレイだったなぁ)
手の動きまでとても美しくて、見とれてしまいました。

そして蘭々さんと言えば、何だか胴体がやたら太く見えたりだとか
お胸の位置がおかしくないですか?とか、首元に年齢を感じたりとかして
月日の経過の残酷さを感じたりもしたのですが(一緒に観た友人も
同じことを言ってました)晩年のジョニー・ヒルを演じる姿は
とても美しくて、あら、先ほどは失礼しました、とお詫びしたい気持ちに
なった私でございます(笑)。これも友人同意見。

今回でこの作品を観るのが2度目という事もあってか、あまりファンタジー感
を感じる事は無く、素直に家族のお話として受け止められたな、と思います。
だから、やっぱりこの作品で泣ける事は無かったけど、「泣ける」と
言う人の気持ちは、分からなくもない(笑)。
実際、一緒に観た会社の同僚は、同じように父親をガンで亡くしており
かつ、自分の子供もヤングウィルと同じぐらいの年代という事もあってか
序盤から最後まで泣き通しだった、と申しておりました。
(まあ、彼女の涙脆さは半端じゃないんですけども(笑))

曲も楽しいものが多く、素直に楽しめたかな。
前回が日生劇場で、今回が刈谷市総合文化センターで、舞台の規模が大差ない
状態で観ちゃったので、厳密な比較はできないのですが、私はこの小さな
ユニットでの上演の方が好きだったかも、と思います(笑)。

これ以上あまり書くことも無いので、これぐらいで(爆)。