繁忙期を前にして、今は結構仕事が暇なんですよね。
この作品は観たいと思っていたけど「開映が21時30分かぁ」
という所が引っかかっていたので、「じゃ、フレックスで帰っちゃえ」
と早帰りして、16時30分頃の回を観に行ってきました(笑)。

9人の翻訳家「9人の翻訳家 囚われたベストセラー」
監督:レジス・ロワンサル
出演:ランベール・ウィルソン、オルガ・キュリレンコ、アレックス・ロウザー
【あらすじ】
舞台はフランス、豪邸の地下に隠されたシェルターのごとき密室。大ベストセラーミステリー三部作の完結編「デダリュス」の翻訳のために選ばれし9人は、外出もSNSも電話も禁止される。ところが、最新鋭のセキュリティを突破して原稿の一部がネットに流出、「24時間以内に500万ユーロを支払わないと、次の100ページも公開する」という脅迫メールが、出版社社長のアングストロームのもとに届く。原稿にアクセスできるのは、作者のオスカル・ブラックと、アングストロームだけ。翻訳者の内部犯行だと確信したアングストロームは、自ら犯人探しに乗り出すが、銃さえ突きつけたさらなる厳格な監視のもと、第2の流出が実行される─≪フランス・ベルギー合作≫


平日の微妙な時間帯の開映ですので、混みあうほどでもなく。
フレックスって素敵な制度だわ(笑)。


 
あら、面白いじゃないですか!
予告も観ていないで選んだ作品だったけど、満足。
映画なんだけど、観終わった時には面白いサスペンス小説を
読み終わったような印象を受ける作品です。

実際に「ダ・ヴィンチ・コード」シリーズの「インフェルノ」出版時
世界同時に出版し、海賊行為や違法流出を防ぐために、出版元が
各国の翻訳者たちを秘密の地下室に隔離して翻訳作業を行ったそうで
これに近いシチュエーションがあったとか。ひえぇぇ。

この翻訳で呼ばれた翻訳家は9人(9か国語)。オリジナルはフランス語
みたいなので、英語に、イタリア語、スペイン語、ギリシャ語、
中国語、ロシア語、デンマーク語、ドイツ語、ポルトガル語。
出版数が多い言語上位9か国という事だったのですが、ふーん・・。
スペイン語は分かるんですよ、世界で二番目に多くの人が話す言語だし。
(一番が北京語)デンマーク語ってそんなに?とか(笑)。
まあ、だからと言って、アラビア語とかヒンドゥー語とか入れると
いろいろ大変そうですしね(笑)。

まずは「誰が流出させたか」を追いかける話なのか・・と思いきや
途中で割とあっさりと犯人が分かって来るんですよね。
私はこの「デダリュス」の作者であるオスカル・ブラックが拝金主義の
アングストロームに対する報復かと思ったんだけど、そんなに
簡単じゃないよね・・と思ったら、案の定(笑)。
じゃあ犯人は分かったけど「何の為に?」が「?」になってきて、
どんでん返しが繰り返されていくのも面白いし、結局は本に対しての
愛情を感じられる作品でもありました。

ネット環境など、「今の時代」ならでは、の作品でもあって
大変見応えがありました。観に行って良かったです。