これは前から興味があったので、ムビチケ購入しておりました。

黒い司法「黒い司法」
監督:デスティン・ダニエル・クレットン
出演:マイケル・B・ジョーダン、ジェイミー・フォックス、ブリー・ランソンほか

【あらすじ】
黒人への差別が根強い1980年代の米アラバマ州。犯してもいない罪で死刑宣告された黒人の被告人ウォルターを助けるため、新人弁護士のブライアンが立ち上がるが、仕組まれた証言や白人の陪審員たち、証人や弁護士たちへの脅迫など、数々の困難に直面する≪アメリカ製作≫。
 


今年はミッドランドスクエアシネマ率が高いぞ(笑)。
というより、私があまり今までミッドに注目していなかった
という事なのかもしれません。





いい映画でした。いい映画でしたけど、途中なんども反吐が出そう
になりそうな作品でもありました(一応、褒め言葉。)

アメリカでの黒人差別に関する映画は数多く作られており、また私も
興味がありますので、何本も観ています。
だから、その差別がいかに理不尽で酷いか・・については知っていた
はずだったんですけど、そんな私でも観ていて打ちのめされるような
そんなシーンが多かった。

裁判すら受けられずに死刑判決。
まともな弁護士(この映画でいうとブライアン)が、素人の私が
みても「これだけ揺るぎない証言が集まったら(それも白人の証言もある)
さすがに再審請求が通るだろう」と思うような状況なのに、それでも
再審請求が棄却されてしまう・・って。
「もう、一体どうしたらいいんだよ」と出口の見えない閉塞感が・・。

最終的には検事の司法に携わる者としての良心が残っていたという事が
大いなる救いになったので、カタルシスがあると言えばある映画ですし
最初は高圧的だった白人の刑務官が、何気に死刑執行に立ち会って
人間らしさを取り戻していくエピソードも期待が持てましたが、
問題の根深さに、どよ〜んとしてしまいました(笑)。
あ、決して悪い意味ではなく、映画によって考えさせられる所が
多かった、という事なんですけどね。
でも、このブライアンという人が実在の人で、冤罪を晴らす為に
活躍されていたという事、この組織が大きくなって今に至るという事が
一番の救いだったかもしれないです。