緊急事態宣言が解除され、映画も観られる環境になりましたが、
そんなにすぐに新作映画が公開される訳でもなく、まだ映画館には
行っていなかったのですが、観たかった作品が公開される事に
なったので、仕事帰りにミリオン座へ。

ハリエット「ハリエット」
監督:ケイシー・レモンズ
出演:シンシア・エリボ、レスリー・オドム・Jr.、ジョー・アルウィン
【あらすじ】
1849年、メリーランド州。ブローダス家が所有する農園の奴隷として幼い頃から過酷な生活を強いられてきたミンティは、いつか自由の身となって家族と一緒に人間らしい生活を送ることを願っていた。ある日、奴隷主エドワードが急死し、借金の返済に迫られたブローダス家はミンティを売ることに。家族との永遠の別れを察知したミンティは脱走を決意し、奴隷制が廃止されたペンシルベニア州を目指して旅立つが……。


ミリオン座へ行くのはもう3か月近くぶりでしょうか。
一席ごと
席も1席ごとに座れなくなっていたのですが、レイトショーと
いう事もあるでしょうけど、客は全部で10人ぐらいかなぁ。
そこそこ集客できる作品だろうな、と勝手に思っていたので、
客の少なさにちょっと肩透かし。
まあ、こういう時期ですから仕方ないかもしれませんね。



 
ちょうどアメリカで起きた事件を契機に、人種差別に反対するデモが
世界中で広がりつつある昨今。
そんな今に公開されたという事が、何だか運命を感じてしまいます。

言い方は乱暴ですが、ストーリーそのものについては、割と凡庸。
奴隷として虐げられていた黒人が、奴隷解放運動に身を投じていく
という話ですから。(まあ、実在の方のお話ですしね)
ただ、その主役が既婚の黒人女性だった、というのが特徴ですね。
やはりメインは人種差別ですけど、女性蔑視もあった時代ですから
そういう要素も少なからず含まれたお話でもありますし。
全体に「人種差別と闘うジャンヌダルク」って感じかな、映画の中でも
ジャンヌに例えていましたけど。
あの「神の啓示」がどうもフィクションっぽくなってしまう気がするのは
私が信仰心が無いからなんでしょうね(笑)。

主役のシンシア・エリボが素晴らしいですね。
農園で奴隷として働いているときの「弱い女性」のミンティと
兵士を率いて黒人解放に向かうハリエットの表情やたたずまいの違いは
見事ですし、歌声も素晴らしいですから。
個人的にはマリーという女性がとても印象的でした。

実在のハリエットは再婚もして92歳でお亡くなりになったという事なので
戦いの果てに得られた平穏と安寧の中で生活できたんですね、という事に
ホットした気持ちになったエンドロールでした。

あ、あとは私この作品のエンドロールが好きでした!


私はWOWOWにも加入しているし、アマゾンプライムにも加入しているので
映画は幾らでも観られるのですが、とうとう自粛期間中は1本も観ず。
(もともと家では観ない派ですし)
敢えて観ないのではなく、観たいという気持ちにならないんですよ。
やはり、映画は映画館で観るに限ります!

公開が延期してしまった作品が多いので、これから続々と公開が続く
・・・はずです。予告を見て、ワクワクしちゃったもんね。
これで私の「日常」の1つが戻ってきた、という感じです。