予告すら観ていなかったのですが、これは面白そうな予感がしたの(笑)。
という事で、観に行ってきました。
ミッドランドスクエアシネマにはポイントも貯まってたしね。

ミッション・マンガル「ミッション・マンガル 崖っぷちチームの火星打上げ計画」
監督:ジャガン・シャクティ
出演:クシャイ・クマール、ビディヤ・バラン、タープスィー・パンヌー
【あらすじ】
2010年、インドの宇宙事業の命運をかけたロケットの打上げが失敗に終わり、プロジェクト責任者のタラとラケーシュは誰もが実現不可能と考える火星探査プロジェクトという「閑職」に異動させられる。主婦でもあるタラは家庭料理など家事から閃いたアイデアで、小さなロケットでも探査機を火星に送る方法を思いつき、低予算ながらプロジェクトが始動する。しかし、花形の月探査プロジェクトに比べれば陰の存在であるプロジェクトにチームとして集められたスタッフは、トップクラスとは言えない、経験の浅い、いわば二軍の寄せ集め。はじめはバラバラのチームだったが、女性たちの節約アイデアで、わずかな予算でも火星打上げを成功に導くため、チームは結束し奮闘する。そして、2013年、彼らのアイデアと努力が詰まった火星探査機「マンガルヤーン」が火星へと打上げられたー《インド製作》



これ「パッドマン」と同じ製作チームなんですね(後から知った)。
スクリーンには5人ぐらいかなぁ(めっちゃ安全(笑))。
来週からはレイトショー自体が自粛で行われなくなっちゃいますね。




 
やばい、これも、めっちゃ面白かった!
まあね、化学考証とかは知りませんよ。でもエンタメとして面白い。
(とはいえ、これも実話がベースだって言うのが凄い)

平たく言えば、誰からも期待されていない、ダメダメなチームが
低予算で偉業を成し遂げちゃう!っていうサクセスストーリーです。
(ちょっと要約しすぎだが)
これと似たようなテーマだと「ドリーム」をすぐに思い出しますが
全く感触の違う作品になっています。

まず、インド映画ならでは!なんだろうな・・と思いますが、
音楽がテンポが良くて、適度にダンスも入ってて単純に楽しい。

ただ、能天気な作品かというとそうでも無くて、例えば女性は自衛の為に
運転免許を取らないと・・という話や、プロジェクトを任されるような
キャリアの女性でも、まるで女中のように家事に追われていたり
義母から、あからさまに子づくりを急かされたりするし、宗教によって
家を借りるのも困難だったり(女性単身だからかもしれない)、
借家やホテルに門限(20時とか!)もあったりして、インドでの
女性問題を反映しているようなところもある。

ただこの映画の特徴は、ジェンダーの主張を基本的には押し出してこない。
女の私でも、この主張が強い作品は観ていて「しんどいな」と思う
時もあるので、これぐらい前向きな方が、むしろ力を貰えたりしますし、
「女性」とかの視点というよりむしろ「科学者」に絞って、老若男女を
まとめているのが好印象な1本でした。
宇宙に対する想いや夢があれば、団結できるんだ・・というかね。
いいセリフもありましたしね。
「夢は寝ているときに見るものではなく、眠れなくなるものだ」とか。

あと興味深いのは、科学者たちの話であり、宇宙開発の話なのに
「神」とか「祈り」という単語が思ったよりも多く出てきたこと。
なんか、ここがすごく「そうだよね」って納得感があったんですよね。
科学で出来るだけのことをしたら、科学者だって祈りたくなるのは当然だし
何かに縋りたくなるものでしょうから。
また主役のタラが息子がムスリムに傾倒している事を責めたりせず、
何故そう思うに至ったか、聞いて、きちんと向き合っている姿もいい。

打ち上げのシーンは迫力もあったし、一緒にハラハラして観られたし
打ち上げ直前の管制室で「Go!」と順番に声を出すシーンはもう単純に
皆が凛々しくて、かっこよくて、何だか涙が出そうだったわ(笑)。
先週に引き続き、幸せな気持ちで映画館を後にする事ができた1本でした。
いやー、面白い作品が続いてラッキー。
こんなご時世だから、人に外出は勧められないけど、先週観た
「ザ・プロム」もこの作品も、こんな時代だからこそ、ハッピーになれる
作品だし、多くの人に観てもらえるといいのになぁ‥と思います。



それにしても、本当にインド映画に出てくる女優さんってお綺麗だわ・・。