生でも観ていましたが、もう一度観てみたいと思ったし
劇団への応援と言う意味も込めて、配信チケット買ってました。

帰還不能点
第33回公演「帰還不能点」
作:古川健   演出:日澤雄介
出演:浅井伸治、岡本篤、西尾友樹、青木柳葉魚、東谷英人、粟野史浩、今里真、緒方晋、村上誠基、黒沢あすか
【あらすじ】
1950年代、敗戦前の若手エリート官僚が久しぶりに集い久闊を叙す。やがて酒が進むうちに話は二人の故人に収斂する。一人は首相近衛文麿。近衛の最大の失策、日中戦争長期化の経緯が語られる。もう一人は外相松岡洋右。アメリカの警戒レベルを引き上げた三国同盟締結の経緯が語られる。更に語られる対米戦への「帰還不能点」南部仏印進駐。大日本帝国を破滅させた文官たちの物語。


舞台の感想はこちら↓



配信チケットを買うと「座談会つきのスタンダード版」と
俳優にカメラを付けて撮影した「アクターカメラ版」の両方が観られます。
まずは「アクターカメラ版」から。





■アクターカメラ版

俳優の体(頭かなあ)にカメラをつけて、俳優の視点で作品が観れる
というもの。前回の「無畏」の時にもあったと記憶しています。
ただ前回飛びつかなかったのは、私は三半規管が弱いので、揺れる画面を
観るのが苦手。ブランコですら酔ってしまうレベルなので・・・。

実際に観てみると、「スタンダード版」の中の一部が「俳優カメラ」に
切り替わるという事だったので、安心しました。
そして、特定の役者さんの視線というよりは、色々な俳優さんに場面ごと
カメラが切り替わっていました。

実際に観てみると、新鮮でおもしろ〜い。
単純に、俳優さんがカメラを付けた俳優さんに向かってセリフを話す
シーンなんて、こちらに向かって話をしているように見えるので、
「おおおお」と思うし、こういう風に見えているんだ・・と。
体につけたカメラにマイクもあって音を拾っていて、遠くで話される
セリフは聞こえなかったりします。
(視点が集まっていないテーブルで何か話しているな・・が分かる程度)
今回は、多くの俳優さんが「宴会」をしているシーンが多いため、
メインのセリフ以外は聞こえないものも多い。
なので、これだけで全体を把握するには不向きなんだろうと思いますが、
逆にカメラの付いた俳優さんの近くの声はよく聞こえる。
それが聞けるのが面白いんですよね。
お酌をしあったり、くだらない事を話している様子はもう演技というより
宴会そのものをみているようだし、「奥さん、傘ってどこですか」って
声が入っていたり、劇中劇の準備をしているシーンなんかも見えたり。
黒沢カメラに、小料理屋のカウンターの内側映っていたのも興味深かった。

まあ、見せるための映像ではないので、お辞儀しちゃうシーンなんかは
床しか映ってなかったりもしますけど(笑)。

あと、客席の1列目が(客は入っていない)思いのほかよく見える。
私、今回最前列だったから、すごいポケ~っとした顔して観てたんだろうな
と思うと、今更ながら恥ずかしくなってきた(笑)。



■スタンダード版

こちらは普通の舞台映像ですが、終わった後でキャスト、脚本・演出の
座談会が1時間ぐらい収録されていました。

劇チョコは俳優に客演を依頼する時には誰にどの役を・・とは決まって
おらず、稽古をする中でキャスティングしていくんだ、と言う話があり
(とはいえ、日澤さんにはある程度のイメージはあるようですが)
へぇぇ、と思いました。
それでオファーを受ける俳優さんも、ある意味凄いなあ、と思うし。

あとは、言われて気が付いたのですが、劇チョコの作品でこんなにも
大人数が出ずっぱりと言うのも珍しい。
うん、劇団員が少ない事もあり、少人数の作品が多い気がする。
もちろん「あの記憶の記録」のような作品もあるけど、一度に大勢で
長時間芝居をするシーンが長いか、と言われると、そうでもないし。

改めてもう一度観てみたかったので、それだけでも十分満足でしたが
色々なものが観られて、思った以上にお得感がありました。
次の公演でもこういう企画があったら、また視聴してみてもいいかも。