大阪公演を観に行くなら、もう行かなくても良くね?と思えないのが
自分の悪い所であり、この公演の魅力でしょう。
(結果的に払い戻したけど、東京公演のチケットも持ってたからね)

ロミジュリ「ロミオ&ジュリエット」愛知県芸術劇場大ホール8列(6列目)
12:00開演 15:45終演
脚本:ジェラール・プレスギュルヴィック
演出:小池修一郎(宝塚歌劇団)
出演:黒羽麻璃央、伊原六花、味方良介、新里宏太、立石俊樹、春野寿美礼、原田薫、石井一孝、宮川浩、秋園美緒、兼崎健太郎、岡幸二郎、松村雄基、小㞍健太 他
【あらすじ】
モンタギュー家とキャピュレット家は代々憎しみ合い、争いを続けてきた。ある日、キャピュレット家ではひとり娘のジュリエットに、大富豪パリス伯爵を求婚者として紹介しようと舞踏会を開催。そこへ、モンタギュー家のひとり息子ロミオが友人たちと忍び込むみジュリエットと運命的に出会う。お互いの出自を知り、ショックを受ける二人だったが、永遠の愛を誓い合う。二人の強い気持ちに心打たれたロレンス神父は、密かにふたりの結婚式を執り行った。しかし、そんな矢先、親友のマーキューシオがジュリエットの従兄弟ティボルトに刺されてしまう所を目の当たりにしたロミオは逆上してティボルトを殺害、ヴェローナから永久追放されることに。ジュリエットの乳母の計らいで、夜が明けるまでのつかの間の時間、結婚初夜を過ごす二人。これが永遠の別れになるとは知らず、夜明けと共にロミオはマントヴァへと旅立っていく…



先に大阪公演のチケットを取っちゃっていたので、ロミオは別の人で、
かつ、出来るだけ先に観る公演とはキャストが被らないように・・と
考えたら、この公演だった・・というだけなので、大千秋楽だったとは(笑)。
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ジュリエットと死が被っちゃうけど、もう仕方ないですからね(笑)。
黒羽さんは2.5次元の方で活躍されている方だろう・・ぐらいには
知っていたのですが、それ以外の方はやっぱり全く分からない・・。

久屋大通駅の近くで11時30分までホットヨガのレッスンがあって、
大急ぎで着替えて劇場へ。
夏でマスク生活で本当に良かったよ。すっぴんではないけど、
顔にBBクリーム塗りたくっただけで、髪も濡れたままで飛び出してきても
気にせずに済む(笑)。
そんなに焦ってやって来たのに、なぜか開演は7分ほど押してました。

満員御礼ではなかったけど(2500席ありますからね)、5階席まで
お客が入っていて、久しぶりに壮観な客席でしたよ。

あと幕に投影される「Romeo &Julliet」の文字、前回公演ではあまりにも・・
な文字でしたが(プロが書いたの?レベル)今回は教室の先生が
お書きになるようなカリグラフィーでした。まあ、これぐらい整ってなきゃね〜。
(すみませんね、カリグラフィーやってた者としては気持ち悪くって。)







大阪公演の感想では、何だかテンション低い感想書いてましたけど(笑)、
今回はかなり楽しませて頂きました(笑)。

ロミオ役の黒羽君、2019年公演ではマーキューシオだったそうですが
私が観た時は別の方が出演されていたので、今回初見となります。

この子のロミオ、私は好きだ。

カーテンコールで演出家の小池さんに「頼りないロミオ」って言われていて
確かに「泣き虫ロミオ」な感じもありましたけど、「ああ、黒羽君のロミオ
ってこういうロミオなんだね」というのがとてもよく伝わてくる、とても
感情豊かなロミオでした。
そうそう、こういう場面だったら普通は怒るよね?とか
そりゃこういうシチュエーションだったら仲間にだって声を荒らげるでしょ
って、黒羽君のロミオを観て思い出したというか。
甲斐君の方は悪くは無いんだけど、お手本通り・・という感じで。
だから「この場面ではどういう表情をするんだろう」というのが読めない
のも含めて、良かったなぁと思います。舞台経験の差なんでしょうかね。
お歌に関しては少し高い音域が苦しそうではあったけど、声量が多くて
非常に聞きやすかったのも良かったです。
中止にはなっちゃったけど、ルキーニでキャスティングされる程ですから
またきっと、どこかの公演で拝見する事になるんでしょう。

あと、ティボルトは今回の立石俊樹さんの方が断然好き。
黒羽さんも立石さんも2.5次元で活躍されている方みたいですが、本当に
若手イケメン俳優さんが多いですね(笑)。
個人的にはもう少し野性的なティボルトの方がイメージではありますが、
歌い方が立石さんの方が癖が無くて好きだったのと、何となく若いころの
山崎育三郎さんと似てるなあ‥と思って。

他の方も含めて、今回のキャストの方が全体にアドリブ感というか
ライブ感があって、個性を感じました。生の舞台って面白いですよねぇ。

そして、前回書かなかったですが、この公演の目玉はやはり、脇を固める
ベテラン俳優さん達の盤石ぶりだと思います。
序盤にヴェローナ大公が出てきたときの圧倒的な存在感と言ったら・・!
声の絶対感と、出で立ちの存在感にひれ伏しますよ、平民は(笑)。
たくさんのキャストが舞台上に存在していても、岡さんの存在感のほうが
勝っちゃってるもんね(笑)。
前回はキャピュレット卿で、ジュリエットを想う「娘よ」が素晴らしかったので
それが聴けないのが残念ではあったけど、素晴らしいもん見せてもらったわ(笑)。

そして前回ヴェローナ大公だった石井さんが今回はロレンス神父様。
どこかでボケをかましてくるんじゃないかしら、なんて思ったけど
そんな事はなかったですね(笑)。(昔のサカケンさんの印象が・・・)
しかし「コギャルに引っかかった」って、もう「コギャル」は変えたらどう(笑)?

キャピュレット夫人の春野さん。前回拝見した時よりも「女感」増し増し。
ジュリエットを完全に「ライバル」として見ているというか、女として
見ている感じが凄かったわ・・・。
冷静に考えたら、ジュリママも若くして結婚して、ジュリエットが16歳って事は
せいぜい30代の半ばぐらいでしょう?そりゃまだまだ女ざかりですもんね・・。

そして、キャピュレット卿は松村雄基さんでした、ビックリ。
スクールウォーズとかのドラマの印象しかなかったので、時代劇以外の舞台を
ましてやグランドミュージカルに出演されるとは・・・!
「娘よ」はちょっと岡さんと比べちゃうと、う〜んなんだけど、基本的には
気にならないレベルで、雰囲気もとても合ってて驚きました。

ふぅ、やっぱり好きなんだな、この舞台。
単純に若い子達が力いっぱい歌って、踊っているだけでワクワクするし
アクロバットの多いダンスって、観ててテンション上がるもの。
それに加えて、ものすごい勢いのある演出だしね。

そして、私は全く詳しくないけど、2.5次元で活躍されている俳優さんって
まだまだ知らない方がたくさんいらっしゃるのねぇ・・という事も改めて
思い知らされた感じです。
2.5次元とかに限らず、どんどん活躍のフィールドが広がるといいですね。


そしてこの日は大千秋楽。
キャストの皆さんから一言ずつご挨拶がありました。
春野さんの話し方のお上品さにうっとりしたり、岡さんのスタッフに向けた
感謝と拍手もさすがだったし、マーキューシオを演じていた新里さんが
(小栗旬君にとても似てる)公演中は職務質問を受けることが多かった・・と
おっしゃっていて笑ったり(その話が納得できるぐらい、ヤンキー感があった)
黒羽さんが涙でなかなか話が出来なかったり個性が伝わるカーテンコールでした。

そして、3回目ぐらいのカーテンコールでは、演出の小池修一郎さんが
ダブルキャストの役者さん(私服だと分からないねぇ)がご登場。
この公演に関わってきた梅芸のプロデューサーやホリプロの方がお亡くなりに
なっているそうで、その方に向けた追悼のメッセージがあったりでした。
(結局その後もカーテンコールがあって、5回ぐらいになったんじゃないだろうか)
今年で初演から10年目、5度の公演。2年に1度ぐらいのペースなんですね。
そのペースで今後も公演があると仮定すると、次は2年後かあ・・。
キャストや小池先生もおっしゃっていましたが、その時にはマスク無しで
観劇出来ているといいなぁ。

またこれからしばらく、通勤時は初演のロミジュリのCDを聞いて、
自宅では2019年の公演DVDを見まくる日々になるんでしょう(笑)。