チケ取り失敗しちゃって、短期間でのリピ観になっちゃいましたが
今度は前回よりは後ろですが、全体を見渡しやすい席での観劇です。
今回は、金曜日に有給休暇を取得してやって来ました。
あと2週間したら有休が14日消滅しちゃうんですよ・・・。
(意外と私は有給休暇の取得率が低いんです)

Guys&Dolls「ガイズ&ドールズ」帝国劇場 O列
13:00開演、16:00終演
脚本:ジョー・スワリング、エイブ・バロウズ  演出:マイケル・アーデン
出演:井上芳雄、明日海りお、浦井健治、望海風斗、田代万里生、竹内將人、木内健人、友石竜也、瀬下尚人、未沙のえる、林アキラ、石井一孝 他
【あらすじ】
禁酒法時代のニューヨーク。スカイ(井上芳雄)と呼ばれる超大物ギャンブラーがいた。彼の仲間のネイサン(浦井健治)は賭場代を得ようとスカイに賭けを申し込む。ネイサンは「指名した女を落とせるか賭けよう」といい指名した女性は、清純で超堅物な救世軍の軍曹・サラ(明日海りお)だった。サラの伝道所が閑古鳥で困窮しているところに、自分と一緒にハバナへ食事に出かければ、罪深い連中を伝道所に連れて行くと持ち掛けるスカイ。教団を救うため、サラはその誘いを受ける。ハバナで過ごすうちに、スカイとサラは次第に惹かれ合っていく。だが、高揚した気分で伝道所へ戻ると、サラの留守をいいことにネイサンが賭博を開催していた。ネイサンがスカイの仲間だと知ったサラは、スカイが自分を連れ出して仲間に賭博場を提供していたと誤解。彼に裏切られたと思い込み…。正反対のスカイとサラ、14年間も婚約中のネイサンとアデレイド(望海風斗)。2組のカップルの恋の行方は?




今回もまた楽しく舞台を楽しませて頂きましたが
2回目は、キャストの皆さんについて書こうかなーと。




この作品を観に行ったのは、我が推し浦井健治が出ているからなんだけど
浦井君の印象をを吹き飛ばすほど(?)インパクトありまくりだったのが
その相手役、アデレイドを演じた望海風斗さんでした。

宝塚を観ない私は、どういう位置づけの方かは存じませんが(男役の
トップだった事ぐらいは知っている)、井上芳雄氏のディズニーコンサートで
ゲストにいらっしゃった事は覚えています。
その頃はまだトップじゃなかったような・・・。
在団中だから当然ですけど、バリっとした宝塚の男役の出で立ちで
私の記憶もそこ止まりだったものだから、もう、驚いたの何のって・・・。

一言で言うと「最高」(笑)。
宝塚っぽいせりふ回しもなく、欧米人のようにクッキリした顔立ちに
立派な体格に映えるマーメイド型のドレスが似合っていて素晴らしい。
一番の売れっ子、って言うのに超納得するような華があるんですけど、
それが素晴らしいだけじゃないのよね。
もう、望海さんがアデレイドそのものに思えてくるほどピッタリだったの。
とにかくキュートでねぇ・・・。
人前に立ってちやほやされる仕事をしているのに、ネイサン一筋で
結婚して彼の名前を名乗り、子供を作って落ち着いた生活がしたい・・
なんて、今ならばちょっと古臭いほどの人生観なんだけども、そのギャップが
とにかく可愛くて!!
で、ちやほやされるのが当たり前だから、サラと初めて会った時にも
当たり前のように手の甲を差し出したりするような所もあるんだけど
憎めないし、同僚たちに好かれるのがよく分かるし、つい私も
応援したくなっちゃうし、目で追ってしまう。
一方でダンスなんかのシーンは見応えもあるし、歌も文句なしだし、
完璧・・・と思っちゃいましたよ。

そうそう、1回目に観た時、ウェディングシャワー帰りのアデレイドが
(24時間営業のドラッグストアでウェディングシャワーっていうのも
ギャップがあって可愛い)去り際に「お台所って言葉すら可愛く感じる」
と言っていたんですが、2回目には「ママにお料理教わらなきゃ。
あ、それは無理か」みたいな感じに、セリフが変わっていました。

で、そんなアデレイドが愛するのが、浦井健治演じるネイサン。
アデレイドとのバカップルという点では、いい味出していたなぁ・・
と思うし、何だかんだ言って(結婚は嫌だけど)アデレイドと別れる
なんて選択肢が全く無い、という揺らぎのなさは感じますね。
ただ今回は歌が少なくて、それが残念。ソロの曲は無かったような?
あと、この役をやるに当たって彼に足りないものは「悪人感」と
「余裕」だなー、と。
爽やかでいいやつに見えちゃうし、精一杯なのはいいんだけども、
ネイサンってもっと余裕で悪人たちをさばいていくっていう役な気がする
んだけど、汗だくで精一杯頑張ってる!って感じになってる印象でした。
(もっと言うと、ちょっと空回っているような)
だから最後に、新聞売りの店を出すようになったといっても、それほど
ギャップを感じなかったのが、ちょっと残念ではあります。
あ、1回目は序盤、髭剃り用の顔に塗ったクリームが取れきれず
クリーム残したまま演技してたけど、2回目観た時には少しクリームの
量が減っていて(笑)、きれいに拭き取られていたようです。

そして、主役のスカイは井上芳雄氏。
彼の歌の迫力はさすがですよね、やっぱり。そしてスーツが似合う。
なので、浦井君よりもずっと余裕を感じる役どころになっていたと思う。
ただこのスカイはちょっと分かりづらい奴というか。
悪人なのに、聖書をしっかり読んでて聖書の知識が豊富だったりするけど
そのバックグラウンドはよく分からない。
そして、何よりどの時点でサラを恋愛対象として捉えたのかなぁ・・。
その辺り気を付けて2回目観劇したんですが、ハバナでサラがお酒で羽目を
外したのがきっかけなんですかねー・・と思ったぐらいかな。
しかし、最後のシーンは真っ赤な救世主軍の制服が似合いすぎちゃってて
最初は井上芳雄氏だとは気づかなかったです(笑)。

スカイの相手は、サラ。明日海りおさんが演じていらっしゃいます。
やっぱり明日海さんが宝塚でどういう立ち位置の人だったのかは
存じ上げませんが、どうもインパクトが弱い気がするというか。
この方はダンスがお得意なタイプのジェンヌさんだったのですかね。
お歌は高めのキーの歌が多かったからそう感じただけなのかも・・
と思わなくも無いですが、ちょっと・・?という感じ。
そして、このサラ、どう考えても世間知らずで「落としやすい」
タイプの女だと思うのは私だけですかね?
1回目観た時に、スカイにビンタするシーンがあまりにもヘナヘナで
「それはビンタしてるようにすら見えませんが・・」と思ったんですけど
2度目は割としっかり振りぬいていて(笑)、ビンタしてるように見えてました!
決して悪い訳ではないんですけども、メインの中では一番印象が弱かったです。

後は、田代万里生くん。
この方はソロナンバーが何曲かあったんだけど、さすがの歌唱力。
他の人よりも帽子をちょっと斜めに被っているのが、彼の個性かな。
石井一考さんも、やっぱりお声が素敵ですねぇ・・。
最後の真夜中の集会で、悪人たちと一緒にコミカルな動きをしている
辺りは、石井さんらしくてクスっとしてしまいます。
そして、サラを想って歌う林アキラさんの歌声も温かくて素晴らしかった。

ストーリー的には大したものではないけれど、役者さんの歌と華と音楽で
ハッピーな作品になってるよなぁ・・・と2度観て改めて思いました。
日頃は小難しい系の舞台を好んで観る私ですけど、こういうのもいいよね。