この作品が三谷さんの作品であることは知っていましたし、
興味が無い訳ではなかったのですが、遠征のタイミングと
合わなかったので観劇を見送っていました。

ショウ・マスト・ゴー・オン「ショウ・マスト・ゴー・オン」
作・演出:三谷幸喜
出演:鈴木京香、尾上松也、ウエンツ瑛士、浅野和之、新納慎也、藤本隆宏、今井朋彦、小林隆、シルビア・グラブ、峯村リエ、秋元才加、井上小百合、小澤雄太、中島亜梨沙、大野泰広、荻野清子

 





一度観劇を諦めた作品は割とスッパリ興味が失せる私ですが
それでもTwitter等でたびたび体調不良者が出て、その度に三谷さんが
代役をされている、という話は目にしていました。
まさに「ショウ・マスト・ゴー・オン」を体現してるよねえ・・と思い
評判もいいみたいだし、アーカイブもあるから、配信で観てみる?
と思っていたのです。
(もともと三谷さんは「何としても幕を開ける派」なんだろうな
というのは、「おのれナポレオン」で天海さんが降板した後も
代役を立てて続行した時に感じていましたが)

どちらにしろアーカイブで観るつもりだったので、チケットは
観る直前に買おう、と思っていたら、配信当日の公演が鈴木京香さんの
体調不良で中止になったというじゃないですか。
そして、その代役がまた三谷さんだと!これで4役目ですよね(驚)。
配信公演も別日で設定されましたし、もうこれは三谷さん達の
心意気を応援するという意味でも、配信を観ようじゃないですか!と。

ざっくり見ただけなので、感想もザックリですが。




京香さんの代役を男性である三谷さんが演じる、という事で、どんな
違和感があるんだろう?と思ったのですが、殆ど無かったですね。
それは元々この役が男性だった(初演?では男性が演じていたとか)
という事もあるのかもしれませんね。
敢えて言うなら、ラストシーンで松也さんと抱き合うシーンが
(あれはあれで成立していたと思うけど)京香さんだったら、もっと
違う印象を与えたんだろうな、なんて思って観ていました。

スマホが使われていたり、色々と今の時代に合わせた戯曲に
書き直されているんでしょうね。それぐらい違和感は無かったです。

浅野さんってば、本当にいい味だしてるよねえ、と思いますし
シルビアさんもキャラが立ってていい。
今井さんもご出演になっているの?とビックリしたりもしましたが
それぞれの個性が良く活きた戯曲になっていたのかなと思います。

ネットでの感想で「めっちゃ笑える」みたいなものが多かったので
必要以上にハードルを上げてしまっていた、という事もあると思うし
そもそも私が「笑い」というものに対する興味がない、という事もあって
正直言うと「面白いとは思うけど、そんなに笑えるかなあ」という感じ。
「いつもの三谷さんの作品ですね」という感想でした。
ただ、これは私個人による原因と、配信ではなく生で観ないと
面白さ(というか、空気感)は伝わりづらいのが原因なんだろうな。
そういう意味では、生で観られなかったのが残念。

とはいえ、バックステージものはやはり面白い。
必死に幕を開け続けたカンパニーの皆様に賛辞を贈ると共に
やはり舞台は生が一番!と実感した年末の配信視聴でした。